(1)時折電車に乗ると、必ずと言っていい程単行本を読んでいる人を見かける。たまの移動ぐらい
は、揺れて目にも悪いし遠くの車窓でも眺めたらどうかと思うが、余計なお世話だろう。
直近のメディアの日本人の書籍アンケートで書籍を読むと答えた人が48%と平年並みを維持し
ていた。低いといえば低いし、意外と高いともいえる。電車で見かける光景の通り、日本人の読書
率(reading rate)、読書好きは時代背景からは意外と高いと感じた。
時代は、メディアの多様化でパソコン、ケイタイで手ごろに簡単に瞬時に必要とする情報が手に
入り、活用できる情報化社会の真っただ中だ。活字離れも言われて、今回のアンケートでも70%
が読書時間が減ったと回答している中の読書率48%は高いと思う。
近年は、中高生の読書時間も増えて若年層にも活字文化の回帰現象も見えて、文化、教育の
質の向上にはいい傾向が見える。
手ごろ、簡単、瞬時のファースト思考以外に、ちょっと視覚から理解する時間の熟考(contemplation)、
レジスタンス(resistance)がある方が脳内活動、記憶力にはいいに決まっているからだ。
何か瞬時にパッパッと決断する(これはこれで高い能力ではあるが)だけが尊敬されるだけのも
のではなく、少々時間はかかっても沈思して熟考して出す決断こそが尊敬されていいのだ。
時代が失ってきた大事なもの(価値観)が、静かな熟考だった。もぞもぞ、臆病だけどその内そっ
と考えを述べる子どもを大事にしたい。読書が心の支えだった時代のことだ。
(2)さて、今時の電子書籍(electron books)時代、便利は便利だ。多機能端末で数万にも及ぶ読
書アイテムをどこでもいつでも取り出して選択して読書ができる革命だ。電子書籍で読書した人は
10%程度と低いし、読んでみたい人も20%強と低い。
読書人口が中高年層中心ということもあり今は低い数値だが、若年層への普及や時間的な機器
への馴染み、慣れが進めば便利性が電子書籍を使いこなす時代がくるのではないのか。
資源問題、環境問題、保存問題から、活字文化は紙ベースから電子書籍に移行するのは時代の
流れだ。もちろん、紙ベースの書籍の特徴(前後ページ移動連関、書き込み、色彩感覚、ち密性の
自由度、読み易さのアレンジ、バランス感覚のほか、踏み台、物置きの実用性などなど)には代え
がたいものもある。
特徴に合わせた電子書籍と紙ベース書籍の共存は、比率は別にして無くはならない。紙ベース
本の希少価値は出てくる。
(3)さて、そこで書籍の造り手、作家はどうか。昨年は村上春樹ムーブメントもあって小説(novel)、
フィクション(fiction)も注目を集めたが、書き手不足は否めずに時代もののノンフィクション(non fiction)
主流だ。経済学者ドラッカーや哲学者ニーチェの古典書の現代風に翻訳本が注目されて読まれて
いる。読書離れの本質が、実はあたらしい興味の引く書き手不足にあることも要因だ。
は、揺れて目にも悪いし遠くの車窓でも眺めたらどうかと思うが、余計なお世話だろう。
直近のメディアの日本人の書籍アンケートで書籍を読むと答えた人が48%と平年並みを維持し
ていた。低いといえば低いし、意外と高いともいえる。電車で見かける光景の通り、日本人の読書
率(reading rate)、読書好きは時代背景からは意外と高いと感じた。
時代は、メディアの多様化でパソコン、ケイタイで手ごろに簡単に瞬時に必要とする情報が手に
入り、活用できる情報化社会の真っただ中だ。活字離れも言われて、今回のアンケートでも70%
が読書時間が減ったと回答している中の読書率48%は高いと思う。
近年は、中高生の読書時間も増えて若年層にも活字文化の回帰現象も見えて、文化、教育の
質の向上にはいい傾向が見える。
手ごろ、簡単、瞬時のファースト思考以外に、ちょっと視覚から理解する時間の熟考(contemplation)、
レジスタンス(resistance)がある方が脳内活動、記憶力にはいいに決まっているからだ。
何か瞬時にパッパッと決断する(これはこれで高い能力ではあるが)だけが尊敬されるだけのも
のではなく、少々時間はかかっても沈思して熟考して出す決断こそが尊敬されていいのだ。
時代が失ってきた大事なもの(価値観)が、静かな熟考だった。もぞもぞ、臆病だけどその内そっ
と考えを述べる子どもを大事にしたい。読書が心の支えだった時代のことだ。
(2)さて、今時の電子書籍(electron books)時代、便利は便利だ。多機能端末で数万にも及ぶ読
書アイテムをどこでもいつでも取り出して選択して読書ができる革命だ。電子書籍で読書した人は
10%程度と低いし、読んでみたい人も20%強と低い。
読書人口が中高年層中心ということもあり今は低い数値だが、若年層への普及や時間的な機器
への馴染み、慣れが進めば便利性が電子書籍を使いこなす時代がくるのではないのか。
資源問題、環境問題、保存問題から、活字文化は紙ベースから電子書籍に移行するのは時代の
流れだ。もちろん、紙ベースの書籍の特徴(前後ページ移動連関、書き込み、色彩感覚、ち密性の
自由度、読み易さのアレンジ、バランス感覚のほか、踏み台、物置きの実用性などなど)には代え
がたいものもある。
特徴に合わせた電子書籍と紙ベース書籍の共存は、比率は別にして無くはならない。紙ベース
本の希少価値は出てくる。
(3)さて、そこで書籍の造り手、作家はどうか。昨年は村上春樹ムーブメントもあって小説(novel)、
フィクション(fiction)も注目を集めたが、書き手不足は否めずに時代もののノンフィクション(non fiction)
主流だ。経済学者ドラッカーや哲学者ニーチェの古典書の現代風に翻訳本が注目されて読まれて
いる。読書離れの本質が、実はあたらしい興味の引く書き手不足にあることも要因だ。