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いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

勝手気ままなピエロたち。 willfulness pierrots

2012-04-10 19:33:46 | 日記
 (1)二重外交が問題となってイランに行くとか自重せよとか言っているうちに、民主党元首相はすでにイランで大統領と会って帰国していた。
 思惑通りイラン側からは元首相の発言だとして「IAEAがイランなどに二重基準的(つまり、他国には寛容でイランにだけ厳しい)な対応をしている」とイランの原子力平和利用主張に都合よく利用される趣旨発言が公表されて、帰国した元首相がこれは「イランのねつ造」と早速釈明に追われている。言わんこっちゃない出来たシナリオだ。イラン大使館は謝罪したと言われているが、計算の内だ。

 正式な国家間の外交交渉でも自国に都合のいい意図的な解釈をあえてブリーフィング(briefing)で発言することはよくあることだ。元首相のイラン訪問の経緯はあまり報道されていないが、元来日本と友好国関係にある日本を使っての米国中心の経済制裁体制にイラン自国都合論理を発信しての「くさび」を打とうという目論見はあきらかな国際情勢事情、時期での元首相のイラン訪問だった。

 日本では元首相の存在感、発言力はすでに意義もなく過去のもの、それも言行不一致の代名詞のように言われる存在だから、「言わんこっちゃない」でお仕舞いで幸いにもさして問題にもならずに、国際政治上も見栄見えのイランシナリオが透けて見えて大した影響力を及ぼすものではないと考えるのが普通だ。

 ただし、国際社会からは日本政治の幼さ、主体性、自律性のなさがさらに認識されての不利益は避けられずに、元首相もよく考えて自制行動しなければならないのはあきらかだ。

 (2)キリスト教国のロシア正教会トップの聖職者が富の象徴と言える高級腕時計を着用していることが写真で公表されて(公表された写真でわかって)国民の反発を受けて、正教会側が故意に修正写真(amendment photo)で同時計を削除した。(報道)

 神につかえる身とはいえ、さすが神ではありえずに、悪いことはできないと悟らされるように、何んと写真から消したはずの腕の高級腕時計が修正写真ではツヤのいいデスク表面に影としてそのまま写って残っていて、結局写真修正を謝罪する羽目になったミステリードラマのような話だ。
 
 宗教対立がテロと同列で世界の紛争問題になっている現実の中で、排他的宗教力の形がい化、限界を示すものだ。

 (3)北朝鮮が12日前にも打ち上げ予定の「衛星」について、平和利用をあくまで主張するために打ち上げロケットに「衛星」を外国メディアに公開した。映像から見ると広いルームに正方体の「衛星」が置かれて、ちょっと違和感のあるハンドマイクを肩からかけた担当者が何やら説明している図だ。

 この写真を見た日本の専門家からは「(北朝鮮のいう)気象衛星のような高い機能性はない」とか「打ち上げ直前に先端部に装着もせずに地上で公開するのは考えられない」とか「クリーンルームでもない場所でのほこりに弱い衛星の公開は考えにくい」(報道要旨)など、科学的見地からは疑問の声が相次いだ。

 何でもありの怖いもの知らずの楽観的扇動主義国家の北朝鮮としては、恥も外聞もない一大公開ショーのつもりだろうが国際社会からはこれをそのまま真に受けるものはいない。
 もちろん北朝鮮もこれは織り込みずみで、その目線は国威発揚の国内向けにしかすぎない。
核保有大国米国による既得権保護の圧力を見透かしての北朝鮮の芝居がかった挑戦だ。

 国際社会の「核兵器のない世界」への動きを加速しての北朝鮮に名目(pretext)を与えない働きかけ環境が必要だ。

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