(1)厚生労働省の担当課長が業界団体の新年会のスピーチで、派遣労働者の雇用期間制限をなくするなどの労働者派遣法改正に関して「派遣労働は期間がきたら使い捨てだった。モノ扱いだったが、ようやく人間扱いする法律になってきた」と発言していたことが報道された。
これは政治家がある種問題提起で意図的に問題発言する場合と違って、心底心から思っていると考えられる軽蔑すべき問題発言だ。そういう輩(やから)が国の行政にたずさわっていることが、自己満足の権威主義で硬直した機能しない行政機構、運営が改善されずに国民のための行政改革(innovation of administration)を拒んでいる元凶なのだろう。
(2)こちらの方はどうなのか。群馬大学医学部付属病院で「40代の男性医師」が担当した患者の8人の手術で8人すべてがその後死亡した問題だ。昨日、群馬大学付属病院は「全ての事例で過失があった」とする調査委員会の最終報告書を公表(報道)した。
説明では「40代の男性医師」にすべてをまかせていて、「閉ざされた空間」(shut out the operating room)で起きたこと、大学病院としての医療管理体制そのものに問題があったことを認めた。
(3)「40代の男性医師」は「死亡例が相次いでも手術を続けた」理由は説明せずに「記憶がはっきりしない」(報道)と話しているといわれる。同医師は診断書に自分に都合のいいように虚偽記載までしていた(報道)事例もあるというから、根本的に医師能力不適格者であった。
この医師にすべてをまかせて「閉ざされた手術空間」を許した群馬大学付属病院の医学的、社会的責任は、手術の結果失われた人間の命と同じだけ非常に重い。
こういう無責任で医療技術(skill)に問題のある医師に「すべて」をまかせていた群馬大学付属病院の医療管理「責任」は責任者が頭を下げて済む認識問題ではない。
(4)ここまで見てくると、理研の小保方事件と構図がそっくり同じことがわかる。先端的科学研究実験の場合には密室性は開発研究成果保護のためにやむを得ない側面もあったが(その分、内部検証不足が問題であった)、治療の場合には複数の医師団がチームを組んで手術に当たるから担当した手術8人の患者がすべて死亡するという、ここまで異常事態が続きながら追随して食い止めれなかったのは旧態然とした権威主義が病院体制を蝕(むしば)んでいたとしか考えようもない。
(5)はたして患者の治療に人間愛(humanity)があったのか、まさか冒頭の厚労省課長のように患者を「モノ」扱いしてこなかったのか、考えさせられる事件だ。医学界はかっては象牙の塔といわれるように超権威主義がはびこり、「ひとり」権威者の意向が病院すべてを支配して「閉ざされた空間」といわれていた。
医療技術、先端的医学研究開発が各段に進歩して世界的に医学の情報公開も進んで開かれた医学分野、病院体制となった中で、群馬大学付属病院のようにいまだに旧態然とした古い医学体質のへい害が残っていたのだ。人類の損失だ。
これは政治家がある種問題提起で意図的に問題発言する場合と違って、心底心から思っていると考えられる軽蔑すべき問題発言だ。そういう輩(やから)が国の行政にたずさわっていることが、自己満足の権威主義で硬直した機能しない行政機構、運営が改善されずに国民のための行政改革(innovation of administration)を拒んでいる元凶なのだろう。
(2)こちらの方はどうなのか。群馬大学医学部付属病院で「40代の男性医師」が担当した患者の8人の手術で8人すべてがその後死亡した問題だ。昨日、群馬大学付属病院は「全ての事例で過失があった」とする調査委員会の最終報告書を公表(報道)した。
説明では「40代の男性医師」にすべてをまかせていて、「閉ざされた空間」(shut out the operating room)で起きたこと、大学病院としての医療管理体制そのものに問題があったことを認めた。
(3)「40代の男性医師」は「死亡例が相次いでも手術を続けた」理由は説明せずに「記憶がはっきりしない」(報道)と話しているといわれる。同医師は診断書に自分に都合のいいように虚偽記載までしていた(報道)事例もあるというから、根本的に医師能力不適格者であった。
この医師にすべてをまかせて「閉ざされた手術空間」を許した群馬大学付属病院の医学的、社会的責任は、手術の結果失われた人間の命と同じだけ非常に重い。
こういう無責任で医療技術(skill)に問題のある医師に「すべて」をまかせていた群馬大学付属病院の医療管理「責任」は責任者が頭を下げて済む認識問題ではない。
(4)ここまで見てくると、理研の小保方事件と構図がそっくり同じことがわかる。先端的科学研究実験の場合には密室性は開発研究成果保護のためにやむを得ない側面もあったが(その分、内部検証不足が問題であった)、治療の場合には複数の医師団がチームを組んで手術に当たるから担当した手術8人の患者がすべて死亡するという、ここまで異常事態が続きながら追随して食い止めれなかったのは旧態然とした権威主義が病院体制を蝕(むしば)んでいたとしか考えようもない。
(5)はたして患者の治療に人間愛(humanity)があったのか、まさか冒頭の厚労省課長のように患者を「モノ」扱いしてこなかったのか、考えさせられる事件だ。医学界はかっては象牙の塔といわれるように超権威主義がはびこり、「ひとり」権威者の意向が病院すべてを支配して「閉ざされた空間」といわれていた。
医療技術、先端的医学研究開発が各段に進歩して世界的に医学の情報公開も進んで開かれた医学分野、病院体制となった中で、群馬大学付属病院のようにいまだに旧態然とした古い医学体質のへい害が残っていたのだ。人類の損失だ。