いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

歴史の考え方の材料。 a matter of point of view against history

2015-03-29 15:11:56 | 日記
 (1)中国が主導するアジアインフラ投資銀行構想への参加国が止まらない。こうなると主要国で参加しないのは米国と日本だけとなり、事の仔細、善し悪しは別にしても米国と日本だけが「カヤの外」となりそうな気配だ。

 中国の習主席はさらにアジア経済圏、運命共同体の「海と陸のシルクロード経済圏構想(一帯一路)」(報道)を提唱して、新興国の経済リーダーとしてGDP世界第2位の地位にふさわしいアジア経済圏構想を打ち出している。

 (2)かって前民主党政権時代に当時の鳩山首相が米国依存体制からの脱却を目指して同じようにアジア経済共同体構想を打ち出したが、米国の強い拒否にあってとん挫してその後の日本(民主党政権)と米国の外交摩擦に発展して冷却期間が続いた経緯があった。

 中国主導のアジア経済圏、運命共同体構想は、目的のインフラ投資効果もあって世界的な参加規模拡大となって中国経済発展の影響力を誇示している。
 軍事力増強で警戒される南シナ、東シナ海への軍事関与、干渉を強める一方で、発展著しい経済の影響力行使でイメージチェンジをはかろうとするものだ。

 (3)米国のオバマ大統領は米国の国内経済回復の必要性から中国巨大市場の参入を目指して中国との関係改善をアジア戦略の第一としてきたが、中国の経済攻勢にどう対処していくのか、オバマ「以後」が進む米国の対応が注目されるがその政治空白「時差」を狙ったかのような中国の最近の経済攻勢だ。

 (4)その中国が今年注目するのが安倍首相が発表する「戦後70年談話」だ。中国では「抗日戦争勝利70年」として祝い、式典に安倍首相にも声をかけたとか聞いていないとかの話題になっているが、抗日戦争勝利70年式典に日本の首相が参列できるはずもなく、どこまでも攻勢的な中国の日本に対する歴史問題の責任対応だ。

 (5)今年夏の安倍首相の「戦後70年談話」発表に関連して、新聞広告の歴史問題書の紹介の多さが目に付く。旧日本軍によるアジア植民地支配、侵略は当時村山首相の「戦後50年談話」発表で首相としてはじめて日本のアジア植民地支配、侵略とおわびが語られたが、戦争歴史はいまだに総括(summarization)もされずに「真実」は当事者にしかわからない歴史の闇の中のままだ。

 見る角度からはまったく違った見解にもなって、一時安倍首相も国際的に「侵略」の定義はないと語った(後に修正した)こともあったほどだ。

 (6)表現、言論の自由が比較保障された日本ではまったく正反対の歴史問題書が肩を並べて紹介されており、これはこれで歴史判断、考え方の材料(a matter of point of view against history)とはなっている。
 

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