いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

米大統領選とオスカー。 a presidential election and oscar

2016-03-02 19:33:26 | 日記
 (1)米大統領予備選も前半の最大のヤマ場、天王山とみられるスーパーチューズディ(11州同時選挙)の投票が始まった。有力候補者のすべてがTPP交渉の合意に反対意思を表明しており、日本の経済動向にも注文が多く日本にとっても誰が民主、共和党の候補者選びでリード、抜けだすのかは無関心ではいられずに、日本の新聞でも特集が多く取り上げられている。

 (2)本日の新聞には民主、共和党の有力候補者の顔ぶれが写真付きで並べられている。悪役顔から若手ハンサムボーイに指を差して意味ありげな鋭い眼光を投げかける婦人、人生を達観したような物憂げな老人とまるで話題の映画のキャストをずらりと並べたかのような、見た目には重厚な布陣のシーンだった。

 (3)映画も世界的に斜陽化してハリウッドもスターウオーズの新作品が話題を集めたが、3D映画化とタブレット文化、情報化時代、社会の影響を意識したかのような作品の方向性で、重厚で脚本力、役者俳優の演技力で見せる映画作品は財政難といわれるアメリカ映画界からは伝わってこない。

 アメリカ映画界の最高の栄誉とされる今年のアカデミー賞が開催された。映画が斜陽化の中で時代はタブレット文化全盛で、今年の興味、関心はノミネート俳優がすべて白人ということになって黒人映画関係者から批判を受けてボイコット騒ぎになったことぐらいだった。

 (4)さらに米国大統領予備選真っただ中で冒頭のように幅の広い個性の強い「名優」たちが登場して全米の関心と注目を集めているとなれば、本家のアカデミー賞への関心もますます薄れていたのではないのか。

 そんなわけでもないのだろうが、アカデミー賞の主演男優賞のオスカー(oscar)に輝いたのはあのレオナルド・ディカプリオさんだった。映画「タイタニック」で二枚目俳優として世界的スターの仲間入りを果たして、これまでオスカーに5度ノミネートされて(報道)ようやくオスカー像を今年手に入れた。

 (5)今年作品賞ほか3冠の映画「レヴェナント 蘇(よみが)えりし者」で「荒野に置き去りにされ、復讐に燃える男を体当たりで演じた」(報道)ことが高く評価されてのオスカー受賞だった。
 報道によると司会者が今年のオスカー(金色)像は「白く」見えると今年の「白人」アカデミー賞の話題性を意識した発言も聞かれた。

 これまでは重厚な役柄にも取り組んでいたディカプリオさんだが「アイドルのイメージが定着」(報道)してアカデミー賞からは敬遠されていたといわれていた。

 (6)すべて白人俳優ノミネートで批判も受けた今年のアカデミー賞で、世界的な人気俳優のディカプリオさんの悲願のオスカー受賞で話題性を変えようとでもしたのではないのかとのいらぬ詮索もしたくなるほどだ。

 なにしろ全米は役者揃い(players are all very bright)の大統領選候補者の争いの中で、焦点、関心がそちらに向かっている。

 (7)その大統領選も役者は揃っても政治家としては小粒で、政策、経済、国際情勢の深い論議はなくて中傷合戦に終始しているとの評判なのはいかがなものかと思う。米国政治も影響力低下がますます懸念される事態だ。

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