いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本と中国似た者同士。 like fellow like at japan and china

2016-03-06 20:23:36 | 日記
 (1)安倍首相が野党共闘、選挙協力を模索する民主党に対して共産党と似てきたと発言して、ことさらに自公対民共の対立軸を強調して煽(あお)っている。どうやら夏の参院選さらに衆院解散同日選挙を睨んで自公保守安定対民共不揃い革新の政治構図を印象付けようという目論みが見える。

 そういう安倍政権の日本も中国に似てきた。安倍首相、官邸一強時代の中で、政策推進は官邸主導の教条主義で支える与党自民党はさすがに党内ではゴチャゴチャ言ってはいるが、表立って面と向かって安倍首相、官邸に反対、反論するわけでもなくて従うだけの安倍独裁政権(autocracy)だ。

 (2)その中国で全人代(国会)が始まった。絶対権力者の習国家主席にすっかり影の薄い李首相だが、中国は習主席の主導によるAIIB設立で国際経済での存在感を増しているが国内経済、秩序は減退傾向で、全人代の政府活動報告に立った李首相からは経済成長率の目標を6.5~7%とこれまでの2桁成長率から一転しての低い目標設定となり、さらに国民不満の多い大気汚染による環境改善、権威主義汚職解消対策(報道)に追われて意気の上がらぬ報告になって、報道によると習主席と李首相とは並びながらも会話も握手も拍手もなかったと報じられている。

 (3)軍事費、国防費だけが7.6%の16兆7000億円(報道)と高い成長で海洋進出によるアジア覇権国家としての国威発揚を示すものとなっている。その中国も北朝鮮核開発、ミサイル実験では手を焼いてメンツをつぶされた格好になっているので、絶対権力者の習主席と実務を取り仕切る李首相との関係にも影響を与えているのではないのか。

 (4)そんな中国の国内事情、情勢の中で、安倍首相は自民党結党以来のテーゼ(these)である憲法改正に意欲を示している。今国会では在任中に憲法改正を目指す姿勢を示して、衆院では自民党で3分の2以上を占め参院の憲法改正勢力の3分の2結集に向けて準備を進めている。

 参院選を夏に控えて具体的な憲法改正案を述べていないが、自民党結党以来の悲願と言っているので自民党のこれまでの憲法改正草案が目標なのは間違いない。安倍首相は自衛隊組織が憲法上明記されていないのはおかしいとして、憲法改正では「国防軍」と改称して軍隊と明文化する考えだ。

 (5)中谷防衛相は1億人以上の国民を有する国家で軍隊を持たないのは日本だけだとして自衛隊の国防軍、軍隊化を正当化しようとしているが、戦後の日本の歩み、歴史を無視したおごり、無神経な(insensible)発言だ。

 旧日本軍のアジア侵略、植民地支配の延長線上としての第2次世界大戦での敗戦、ことさら世界唯一の戦争被爆国として一時米軍の占領支配下に置かれて、戦力不保持、交戦権放棄の平和憲法のもとに戦後経済復興を果たしてきた日本としては、「1億人の国民」国家として軍隊を持たない国はないなどという基準で推し量ることのできない反省と教訓、他国に類のない戦争被害を経験した歴史側面を持つ国家だ。

 (6)中谷防衛相の自衛隊の軍隊正当化発言には一般論をただ当てはめて、日本固有の特殊事情、背景をことさらに無視した論理矛盾があるだけだ。
 安倍首相は安保法制で米軍と協力して自国防衛のためと称して海洋進出、同盟国関係の多国間紛争に関わる方針を示して軍備力強化を進めており、中国の海洋進出、国防費増強と似たところがある。

 (7)日本から中国を見れば随分と一党独裁で絶対権力者の権力集中服従の軍事国としての印象は強いが、その中国からあるいは他国から現在の日本を見れば安倍政権の体制もこれと似たようなもの(like fellow like at japan and china)に見えるのではないのか。日本国民は自覚すべきだ。

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