いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

組み体操のデータ共有。 joint ownership of a data against the pyramid gymnastics

2016-03-18 19:51:10 | 日記
 (1)日本の初等、中等教育は義務教育だから文科省の学習指導要領とかにもとづいて全国一律の教育指導がなされている。一定の教育水準を維持して、広く教育効果の底辺拡大の役割を担ってもいる。

 全国、基本的に初等、中等教育の教育内容、指導要領は共通したものなのだから、教育情報を共有してより効果的なあるいは問題解決に向けて方策、対策、対応、取り組みを進めればいいようなものだが、生徒のいじめ問題、教員の暴力行為など多くの学校が抱える問題、課題に対して情報共有(joint ownership of a data)するどころか学校間で閉鎖的に情報隠しが横行して、問題、課題は深く潜行して深刻化を増している。

 (2)たとえば学力判断、体力測定などは発展途上、途中の子どもにとって一過性のものでありその一部分をとらえて一喜一憂する問題ではなくて、むしろ全国的な子どもの成長、発達度合いを判断するデータであって共通性を情報共有する程度のもので、本来そういう目的の学力テストであり体力テストのはずだ。

 それがいつしか学校間、地域間の教育のレベルを競う道具、基準にして競争拍車を仕掛ける始末だ。

 (3)最近、問題化しているのは運動会での「組み体操」による頻発する事故だ。かっての運動会では花形といわれた「組み体操」で最後は故意に崩して全員グラウンドに倒れ込んで終わるのが圧巻ハイライトだった。

 ところが最近の運動会の「組み体操」では全国的に演技途中で組み上げたピラミッド(pyramid gymnastics)が崩れて、巻き込まれた生徒が骨折する事故(報道)を引き起こしていた。自治体では「組み体操」を段数規制するところや中止するところが増えている。

 (4)骨折事故を受けて、情報を正しく共有して、早めに安全対策を取ることは当然のことだ。八尾市の場合は、「組み体操」事故を受けて過去10年間の同事故を調査したところ、小中学校44校のうち36校で計139人が骨折していた(報道)驚くべき実態が判明した。

 80%以上の小中学校で139人もの生徒が骨折していたことが、十分に教育情報として共有されていなかったことによる防げなかった見過ごし事故だった。

 (5)かっての学校では休み時間などにけっこう体力的にきつい遊び、運動(馬乗りゲーム)をくり返して、体力テスト測定にはでない骨格体力や忍耐力が経験値として備わってきていたので、さして大きなケガ、事故は経験してこなかった。

 現在の学校生活では日ごろの遊び、運動による骨格体力、忍耐力の育成が不足してきている変化を十分に考慮する必要があった。

 (6)それが情報化社会における学校教育でのデータ収集力、情報共有力、共通対策力の今日的な優位性(priority)であったはずなのに、授業での情報機器化、ソフト化は進んでも教育組織側の問題、課題の情報共有、活用性となると、閉鎖性が障壁となって、方策、対策、取り組みがまったく進んでいない弊害が問題、解決を見過ごし、遅らせている。

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