いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
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太陽光発電の負担増40%時代。 solar energy is an era for increment of 40%

2016-03-19 20:04:51 | 日記
 (1)電力事業者による太陽光発電(solar generation of electric power)の買い取り価格を需要一般家庭の電気料金に均等に上乗せする制度(固定価格買い取り制度)について、こんな不合理で都合主義、意味のわからない不条理(unreasonableness)なやり方はないと書いたが、2016年は太陽光発電の買い取り価格の家計負担(上乗せ額)が標準家庭で40%増(報道)になることが経産省の発表でわかった。

 太陽光発電は企業経営の参加過多が続き費用対効果が少ないとして撤退が相次いで社会問題化していたが、太陽光発電そのものは一般家庭中心に導入拡大が続いていた。

 (2)最近の新築建物では屋根を覆うように太陽光発電設備が目に付く。クリーンな再生可能エネルギー活用は、温室効果ガスの大幅な抑制、規制基準の遵守目標から未来社会のエネルギー政策にとって重要な課題要素ではあるが、政府は将来のベースロード電源として原発再稼働の推進を掲げており、一方で経産省が太陽光発電の拡大による買い取り価格の一般家庭負担を上乗せ増大、拡大させる政策では整合性、統一性がとれないものだ。

 (3)政府がせめて早い時期に脱原発による将来エネルギー構想、計画を示すのであれば、その過渡期としての太陽光発電の一般家庭への上乗せ料金増加も協力できない話ではない。

 もちろん、自由主義経済、競争社会、経済原論、原則論からはみ出した無謀な太陽光発電設備を持たない権利義務関係もない一般家庭から太陽光発電設備者の余剰分の効果利益(余力分の電力事業者の買い取り制度)を負担させるなどというみせしめ的、制裁的、無原則なことはあってはならない制度であって、他に合理的、整合性のある方法論(methodology)を考えるべきだ。

 (4)そしてその前に政府の将来エネルギー政策、ベースロード電源構成の政策整合性を見直さなければならないのはいうまでもないことだ。
 福井高浜原発の稼働中の原発差し止め判決は、司法、裁判所による原発安全対策の不備、不足に対する警告であり、見直し勧告であった。

 福島第一原発事故の原因究明もはかどらない中での安倍政権の将来ベースロード電源での原発再稼働推進政策に対する見直し勧告であった。

 (5)そうした中での今度は経産省の太陽光発電の一般家庭の買い取り上乗せ価格の40%負担増では、自由主義経済、競争社会、経済原理を大きくはみ出した説得力のない国民への負担押しつけ、責任押しつけの愚策だ。

 太陽光発電の買い取り価格制度、上乗せ電気料金負担は、電力事業者と同設備設置投資者との利害関係者の問題として対応、対処すべきもので、余剰電力分負担については電力事業者の設備投資に還元反映するか、政府があらたにはじめる政府事業で吸収利用する(absorb)政策を考える必要がある。

 (6)太陽光発電を促進するためにこれみよがしに設備を持たない一般家庭の電気料金に大幅に上乗せしてみせしめにする(make a lesson)などとは、自由主義経済、競争社会、経済原理にあってはならない政府のやり方だ。

 もしそうして太陽光発電を拡大したいのならば、せめて脱原発政策を打ち出して国民に協力を求めることが最低条件だろう。

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