いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

ノートルダムの火災。 a fire of cathedral Notre-dame

2019-04-17 20:49:34 | 日記
 (1)パリ、セーヌ川沿いエッフェル塔とともに仏を代表するノートルダム大聖堂(cathedral Notre-dame)の尖塔から炎と煙が立ち上がり、昨夜のニュースが世界遺産の火災を伝えていた。

 マクロン大統領も早々に現場にかけつけて、同大聖堂の再建を約束(報道)していた。トランプ大統領はツイッターでヘリコプターによる空からの消火に言及したが、仏当局は大聖堂建物の損壊につながるとして地上からの消防隊員による消火作業を続けた。

 (2)木材仕様の尖塔が火災で崩落して、結果としては同じだったかもしれないが、仏の文化、世界遺産にかける特別の思いが伝わってきた。
 報道によるとイエス・キリストが処刑されるときに身に着けたとされる「いばらの冠」やカペー朝の王が身に着けていたとされる上着などの貴重な所蔵品の一部は消防隊員らに運び出された。尖塔に取り付けられていた鳳像も崩落したがれきの中から発見(報道)された。

 マクロン大統領はノートルダム大聖堂の5年以内の再建を約束したが、建物内に所蔵されている貴重な歴史的遺産を失えばとりかえすことは不可能になる。

 (3)歴史的遺産の一部は運び出されたといわれており、今後の調査による被害影響がどこまで波及するのか懸念される。パリを象徴する世界遺産であり観光名所のノートルダム大聖堂の建物内に所蔵されている貴重な歴史的遺産、財産は緊急避難時にどうやって運び出されてどこで保管管理するのかマニュアル、訓練もされているとは思うが、報道されているように消防隊員が一部でも運び出したとすれば極めて沈着冷静ですばらしい判断、行動だったことがうかがえる。

 (4)焼け落ちた尖塔建物部分は木材仕様だったが、南北の有名なツインの塔は石造り仕様で崩壊を免れており、消防隊員も内部に入って一部歴史的遺産を運び出して保護できたと考えられる。

 しかし現場は予想もしない世界遺産のノートルダム大聖堂の火災で混乱している中で、その中で歴史的遺産を確認して運び出すという極めて冷静で有能、勇気のある讃えられる判断、行動だった。

 (5)世界遺産、歴史的貴重資料、財産の日ごろからの保護、緊急避難時の運び出し保管について考え,準備、訓練、マニュアルを実施しておく必要性、重要性をあらためて教えられた。
 重要歴史遺産の建物は再建できても、所蔵する貴重な歴史的遺産は消失すれば復元は叶わない。

 ノートルダム大聖堂はこれまでも演劇、映画などで何度も取り上げられて世界的名所であり、日本にもなじみは深い。再建支援の輪は世界に広がりをみせている。

 (6)仏はマクロン大統領の政策に反発する市民デモが暴徒化して収まりをみせていない中で、深い悲しみに包まれている。
 仏は政経分離を法律で定める「非宗教的な国家」(報道)であり、政府がカトリック教会のノートルダム大聖堂と直接結び付くものではないが、再建に向けて財政豊かな宗教界からの支援も多く寄せられるだろう。
 

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