いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

近代化の落とし穴。 black hole of modernism

2019-04-25 20:19:49 | 日記
 (1)米国市場への多額の投資を発表してトランプ大統領を喜ばせたソフトバンクグループの孫正義会長だったが、今回の米国報道ではビットコインへの投資で失敗して145億円以上の損失を出したといわれる。

 ソフトバンクグループは日本ではトヨタと数少ない兆円規模の売り上げ企業で、個人資産としても日本を代表する資産家経営者だ。孫会長にとって145億円の投資損失がどれほどのものかは想像もつかないが、計算づくで世界の情報市場の投資に展開するソフトバンクグループ会長としては情報管理、データ操作、収集に思わぬ手落ち、落とし穴(black hole)があったということか。

 (2)ソフトバンクグループは通信情報機器大手として政府から電波割り当てを受けて、トヨタと共同で自動運転車の開発を進め、遠隔操作による医療手術など情報革命社会の推進を担う。
 社会が便利で近代化(modernism)すれば生活は楽になるかといえば、思わぬ落とし穴もあり注意警戒が必要だ。

 4月末の天皇退位、5月の新天皇即位に合わせてこれまでのゴールディンウイークが10連休となることから、行政、仕事、学校、病院、保育、銀行などの勤務体制が機能するのかいろいろとエキセントリック(eccentric)に取り沙汰されている。

 (3)夏休みでもそれに近い休みは経験して、海外では1か月休暇という例もありなるようにはなるものだが、もちろん準備にこしたことはない。海外も含めて数千万人の移動が予想されて空港、駅、高速道路は大混雑が予想されている。

 経済効果としては377億円(報道)の消費押し上げが見込まれる。便利の中の近代化の落とし穴と書いたが、便利、近代化、自由だけでなく10日間ぐらいは不自由で現在を見つめなおす生活もあっていいのではないか。

 (4)移動もせずにテレビ番組もなく、新聞もない、しかしあらゆる情報もないというわけにはいかない情報社会である。今の世の中で情報がない社会という不安を経験して、情報の正確さ、大切さ、影響力の大きさを実感する経験も貴重なことだ。

 本来ならこんな時に原始的な生活に戻って、人間性、文化、社会を考えてみることもいいとは思うが、なかなかそんな感慨に浸る余裕も生まれないところが近代人の自発的宿命である。

 (5)将棋の名人戦で萩市の史跡松下村塾を訪れた棋士が、こんな小さな部屋から後々の日本の近代化に寄与、貢献する思想、思考、行動が育まれていたことに感銘を受けていた報道があったが、マスプロ化した大学教育に対して未来は寺子屋風教育への転換も語られたこともあり、こちらの古き良き(かどうかわからないが)時代戻りは考えられないこともないが、やはり時代はグローバル化して根底の世界観が大きく変化しているので、先祖がえりはなかなかかなわないだろう。

 (6)4月30日天皇退位、5月1日新天皇即位、令和時代を迎えて、数千年に及ぶ連綿とした天皇文化、歴史を振り返ることも10連休の意味だ。
 情報化時代に天皇行事の秘とく性、神秘性もいいが、情報公開して国民と歴史を共有することも新時代の象徴天皇制のあり様であると考える。

 (7)専門家でも陥る情報化、近代化の落とし穴に注意するとともに、人類世界がこれからどこへ行くのか、何が必要なのかを考えてみる10連休であってもいい。

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