いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

盲点ー逆転の発想。 a blind spot - reversed idea

2022-07-09 20:19:19 | 日記
 (1)安倍元首相の銃撃死亡事件は「報道カメラ」がかなり詳細に事件現場の一部始終を捉えているので、今後の検証、警護、安全対策の改善強化に進むだろう。「盲点」(a blind spot)があきらかだ。

 (2)犯行者は安倍元首相の背後を遠回りするように弧を描いて演説中の安倍元首相の背後に迫り、銃らしきものを構えて安倍元首相を銃撃(映像)している。報道カメラが前方から捉えているので、前方から見ていた人(SPも含めて)もいたはずだからこれ(不審な行動)に何か反応、声出しがあってよかった。

 (3)映像では1発目の銃声で安倍元首相は立ったまま銃声の後方を見ており、2発目で映像から消えている。その間わずかであったが、安倍元首相が後方を振り返ると同時に近くの関係者が安倍元首相を抱えるなどしてその場に伏していれば、どうだったか。そんな余裕、時間があったのかはわからない。

 (4)「盲点」というのは、常識で考えられる当然のことの「裏返し」だ。安倍元首相のように有名実力政治家の場合、聴衆と本人の間を取って十分な距離を取るというのが普通だが、今回はその「盲点」、手薄な裏側を突かれた。

 「逆転の発想」(reversed idea)で、大勢の聴衆が安倍元首相を取り囲むようにしていればここで犯行者が行動に移すのにはかなりの決断が必要で、仮に犯行に移そうとすれば周りに大勢の人がいて制御できる可能性も大きくなる。

 (5)必ずしも聴衆と演説者の間に距離を置くことが安全とはいえず、逆に警戒範囲が広がって「盲点」を生み出し、聴衆と演説者が近くにいることで焦点が絞りやすく犯行に移しにくい状況を生むとこは考えられる「逆転の発想」だ。

 (6)安倍元首相は政治家としては血筋の良さでいかにも「ボン、ボン」風で、党人政治家の田中角栄元首相とは育ちは対極のともにシンボリック(symbolic)な政治家だ。ともに国民的人気、支持がありながら大きな政治疑惑に包まれて、安倍元首相は「アベノミクス」、田中角栄元首相は「日本列島改造論」で日本経済の発展、回復に尽力した政治的共通性もある。

 全国的な土地価格の高騰、円安、株高、法人税減税の大企業、富裕層優遇政策で国民的人気とは裏腹の格差社会を生んだ。安倍元首相と田中角栄元首相は自民党政権として対極の存在感、実力政治家として印象的な歩みを進めた。

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