いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

国民を知ることから始めよう。 make a start to understand the nation

2022-07-13 20:28:49 | 日記
 (1)国民の支持が自民党30%台に野党はせいぜい10%そこそこで軒並みヒト桁台とあっては話にならない。自民党の安倍元政権、菅前政権に現在の岸田政権には問題も多く、かっての政治状況は国民の支持、期待はその反発として野党に向かうところだが今はそうとはならない。

 (2)その大きな分岐点は09年民主党政権の誕生だった。その前年までしばらくは自民党連立政権は党内対立で政治家の決定的な失言、疑惑、問題も多く、政権(首相)は1年交代のたらい回しが続いて世界から信用を失っていた。

 そこに自民党離党系と当時民社党系などの保守、革新勢力が結集して民主党が結成されて、自民党長期政権の腐敗による末期的症状の中で国民の期待は民主党に向かい09年衆院選で勝利して、民主党による本格的政権交代が実現した。

 (3)民主党が掲げたのは公共事業の中止、廃止、高速道路の無料化、高校授業料無償化、ムダを省く事業仕分けとそれまでの自民党政権にはない革新的政策を打ち出して、09年衆院選では国民の圧倒的支持を受けて民主党政権を実現した。

 当時の民主党鳩山首相は沖縄普天間飛行場の国外、すくなくとも県外移設を言及して幅広い支持を集めたが、これが個人的考えによる発言で党内手続きもなく米国との関係悪化を招いてそれまでの自民党政権による辺野古移設容認に変更回帰されて、国民にとっては夢がしぼんでいくキッカケとなる。

 (4)自民党からの政権奪還を目指した保守、革新連合体の民主党は上述のように革新的政策が国民の圧倒的な支持を受けたが、政策実現決定で党内抗争をくり返して09年選挙公約は財源がともなわないものであることが明らかになり、国民の失望を買って民主党政権は3年半で自壊してしまった。
 この時はまだ民主党も国民が望むものを理解して大胆に政策として打ち出して、革新的リベラル政党として存在感はあった。

 (5)政権奪還のための保守、革新寄せ集め政党であり、理念、政策、方針が共有されていなかったし、政党としてあるべき姿、決定過程、仕組みが一部の保守系実力者に握られて政党としての意思決定の体を成していなかった張り子の虎状態だった。

 その流れを汲み枝野幸男代表が立ち上げた立憲民主党は一時は国民の期待を集めたが何でも反対の批判を受けて党勢が拡大せずに、泉健太代表に代わって政策提案型政治を目指す方針を打ち出した。

 (6)しかし安倍元政権が旧民主党政権の高校授業料無償化、子育て支援をそっくりそのまま打ち出して、岸田政権は新しい資本主義、成長と分配の好循環で分厚い中間層実現を打ち出して今は与野党とも政策、理念が似かよってきて区別、判断がつかなくなり、国民としてもそれなら政権担当、経験も長い安定した自民党政権に政治を負託しようというのが現在の自民党1強の政治状況だ。

 (7)野党第1党の立憲をみていると国民が何を望んでいるのか理解できておらずに、保守自民党にない革新的リベラル(liberal)な政策、理念、方針を打ち出せずに勢力減退を招いている。国民が何を考え、この国がどうあるべきか、何を望んでいるのかを知ることから始める(make a start to understand the nation)必要がある。

 (8)国民を知らずに政党間同士の合従連衡に明け暮れている場合ではない。
 

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