いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政治と宗教。 politics and religion

2022-07-23 20:16:50 | 日記
 (1)日本は憲法で信教の自由が保障されているから、公平、公正で自由平等な政治には政教分離が原則といわれる。公明党と連立を組む自民党もかっては創価学会が支持母体の公明党との関係には慎重なあるいは連立反対の意見が多かったが、連立を組んで政権内に入ることの存在意義にこだわった公明党が創価学会との関係を政治的に区別して、これに集票力を期待した自民党が理解を示して自公連立政権が誕生した。公明党の現在の山口代表は創価学会員ではない例もある。

 (2)安倍元首相事件で表面化したのは旧統一教会の存在だ。岸元首相、安倍晋太郎元外務大臣に安倍晋三元首相の家系と旧統一教会とのつながりを指摘する報道もあり、今回の事件は旧統一教会のイベントに安倍元首相がビデオメッセージを寄せたことに旧統一教会にうらみを持つ犯行者が安倍元首相を狙ったといわれている。

 (3)これを契機に政治家と旧統一教会のつながり、関係が相次いで指摘されて話題となっている。ほとんどが旧統一教会が関係するイベントへの祝電、メッセージを送っているものだ。中にはイベント開催地の知事として送った祝電が旧統一教会側で勝手に改ざんされて旧統一教会の礼賛につくり替えられていた(報道)というから旧統一教会側に利用されたというところだ。

 (4)政治家にとっては選挙での宗教団体、組織の集票力は魅力であり期待、生命線でもあるから、ムゲに要請に断れない事情がある。しかしそもそも政教分離が原則の政治家、首長の立場で特定の宗教団体、組織に職務上とはいえメッセージ、祝電を送るという行為は誤解を与えて、宗教団体、組織に利用される危険、危惧のあることは考えなければいけないことだった。

 (5)個人の信教の自由と公的立場の政教分離ははっきり区別する姿勢、判断はみせなければ、国民の信頼、理解は得られない。
 安倍元首相が首相在任中に憲法改正に意欲を示して、これに思想的に近い民間組織の「国民会議」が神社本庁、氏子を動員して憲法改正の国民賛成の下地を働きかけていたことは報道で知られており、政治家と宗教団体、組織とのつながりは政教分離の原則で表に出にくい中で集票力効果、期待を含めてつながりの深さがみてとれる政治の世界だ。

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