いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

1票の価値と格差。 value and difference of a vote

2011-03-26 19:47:19 | 日記
 (1)国会議員が「地域代表」、「利益代表」としてのスタンスで選ばれてきているから、その国会に改革を委ねられて「限りなく『ゼロ』に近く」なければならない1票の価値が、反比例して「1票の価値と格差(value and difference of a vote)」問題が改善、解決しない。
 衆院の選挙関係審議会設置法で、1票の格差を「2倍以上とはならない」ことを定めていながら09年8月の衆院選が最大「2.30倍」となって、これを国会が一向に改革せずに放置していた「自己矛盾」に、有権者の訴えを受けた最高裁はこれを「違憲状態」と判定した。

 最高裁はこれまでずっと一貫して1票の格差を「3倍未満」までは「合憲」と判断してきた。今回は、小選挙区制度導入してから10年がたち、その間放置し続けた国会も衆院選挙審議会で10年に一度の選挙区割りの見直し時期となり、最高裁が一区切りがついたと判断して国会に抜本改革を求めた結果となった。

 選挙結果そのものは影響力を考えて無効としなかったが、これも早急に選挙制度、区割りを合法的(2倍未満~限りなくゼロに近い)につくり変えて再選挙を実施すべきと判断すべきであった(結果として、すでに東日本大震災が起きていて現実としては当分の間総選挙の実施は不可能)。そうでなければ、最高裁も「自己矛盾」に落ち入ることになる。

 地域代表、利益代表としてのスタンスの国会、議員に選挙制度の改革を委ねても抜本的な進展は望めない。最高裁の判例の拘束力に第3者機関(設置)による公正で公平な選挙制度、区割り、1票の格差是正が必要だ。

 (2)その時の選挙制度、区割り改革検討では、国会議員の「定数削減」がメインテーマとなる。単なる有権者比率による選挙区の定数調整、区割り変更ではない、900兆円を超える累積国家財政赤字の改革、改善を視野に入れた大胆な議員の定数削減と報酬削減が前提となる。

 (3)緊張感と言えば、政権政党の権力争い、党内対立に政権打倒目的だけの反対のための反対野党というレベルの国会運営に、国民を代表して行政、立法の建設的、生産的な中身のある政策論議、提案、実行力による政治改革緊張感をもたらすレベルの議員定数への削減効果が必要だ。

 (4)地域構成にこだわった選挙制度方式の衆院480議席、参院242議席の議員定数は余りに不必要に多い。思い切って300~議席半減を目途に議員構成すれば、良好な緊張感の中での国会運営、政策論議が目指せて、議員への責任力、実行力もそれだけ重みを増して、議員活動、政治資金管理対応にも常識的な好影響が期待できる。
 公正で公平な「1票の価値と格差(value and difference of a vote)」是正、議員定数削減は緊急政治課題だ。

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無防備・大混乱。 defenseless big confusion on the spot

2011-03-25 19:59:24 | 日記
 (1)現場は想像以上に大混乱(big confusion)している。中央制御室が震災被害で機能しておらずに計器計測も不能、被ばくの危険もあって近づけずに福島原発内部で起きている本当の「事態」について正確な情報が広く伝わってこない。

 専門家も外部にあらわれる現象(煙、爆発、損壊)を見て推測、推論を述べるだけで、確証のある情報分析も出来ないから、国民には事態をスンナリとは受け取れないものがある。
 なにしろ電力会社は、「原発」でかってデータ改ざん、虚偽報告が相次いで国民を裏切ってきた経緯もある。

 正確な情報が伝わってこないので、政府は念には念の安全対応を取らざるを得ないので、周辺住民への「間違っても安全(fail safe)」の指示対応がさらに不信、不安を招き、反発まで買う始末だ。混乱のスパイラル(spiral)だ。

 (2)原発現場では、全国の電力会社、協力会社の専門係員の応援も受けて、一生懸命対応しているのは確かだ。
 結果は、震災被害により福島原発敷地内から放射性物質が検出され、①海水注入の消防隊員も防護服に放射線濃度検知器で常時調べながらの、しかも原子炉遠くからの数分交代の作業を実施している中での、②その原子炉建屋の隣のタービン建屋内で放射性物質の測定もなしに、作業員がくるぶし丈の短い靴で水に入り3名が作業中に汚染した水(その後、通常の1万倍の放射線濃度と判明)から被ばくして病院に搬送された。
 2名は緊急措置の後、放射能治療専門機関に移され治療を受ける。

 (3)この「2つ」の対応の「落差」はどこから生まれるものなのか。タービン建屋内被ばく事故、仮に危険を承知してのいくらやれば効果のある献身的な行為であったとしても、これほど「無防備(defenseless)」な作業は誰にも理解不能の事態だ。

 「現場」が統制不能で、思考能力が落ちて大混乱(big confusion)しており、情報、危険を共有できずにそれぞれが独自の判断で行動しているとしか考えられない。大変危険な現場管理体系の環境だ。
 現場からの、核心に「近づけない」、「起きている現実、事態がは握できない」ことによる正確な情報が広く伝わってこない「危うさ」が露出した。

 いくら一生懸命対応しているとは言え、「核心」を見事にはずしたこの見当違いでは、今後の原発問題、事態の解決、不安は解消されずに、政府、東電の責任は大きい。

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ルネッサンス(復興計画)。 renaissance scheme

2011-03-24 19:37:21 | 日記
 (1)近代国家、先端技術国家の平成日本が、今時に明治時代(三陸地震)の記録を抜くなどとは、なんと悲劇的なことなのか。被災地の町、市には、伝え受け継いできた歴史もあれば住民の歴史的なつながりもある。
 壊滅的状況とは言え、残したい、ここで復興したい想いは被災者の中には強い思いに違いない。現状を見れば到底一自治体(町、市)で復興が可能な事態ではない。行政、住民ほとんどが壊滅的と言う自治体もある。

 これからの被災市民、住民の安全、生命、生活、資産の保障には、国の支援はもとより広域な行政組織体(州)構想での復興再建計画(renaissance scheme)も視野に入れる必要がある。
 国、行政も政府、全国自治体から専門行政担当者を被災地に派遣、大量投入して組織的な支援体制を開始する。「ゼロ」ベースからの平和で安全、信頼の効果的、機能的、人間的な住民生活体の構築が始まる。

 (2)そして何より大切なのは、被災者「自ら」が復興への意欲と希望を持ち、立ち上がる環境支援だ。現在は厳しい避難所生活の中で、途方もない不安な日々の中だが、どうか、避難所運営に自ら「参画」して「切り盛り」してほしい。その勇気と気力をどうやって支援できるのか考えよう。
 ①被災地周辺での復興支援の「核」となる「センター」整備設置、②センターへの行政、ボランティアの人的投資の投入、③センターを中枢とした復興整備計画、④被災現地への日常的な往復人的、生活物資支援だ。

 (3)現地復興事業にあたっては、被災者を優先的に採用して、被災者自ら計画段階から参画してもらい、雇用、収入、生活の安定を支援したい。「ゼロ」ベースからの被災者の手による住民生活体の建設事業となる。

 国、行政、自治体、学校、病院、エネルギー関連、企業、住民一体となったパラダイス(paradise)のパラダイム(paradigm)復興再建(renaissance)だ。
 数年はかかると見られる広域な行政、インフラ、住宅、産業、商業の計画的復興事業で一定の経済効果は、被災地元に還元して生活支援にすべきだ。

 (4)東日本大震災の直接被害額は、被害実態が明らかになるにしたがって当初の試算を大きく上回る20兆円規模になると見込まれている。原発事故の波及処理、電力不足による生活、経済停滞による影響は不透明だ。
 早急に震災復興にシフトした11年度予算の大幅な組み替え、利用できる可能な限りの財源捻出、時限立法による限定的な増税負担、国債発行を財源として、緊急対応の財政政策計画を全国会をあげて成立、実行させなければならない。

 (5)被災地の復興事業計画とあわせて、運命共同の国民生活の将来設計変更の見通しも必要だ。900兆円を超える累積国家財政赤字に、デフレ円高不況、経済の海外拠点化に政治の停滞という従来ベースの中での震災復興で、国民生活は、当分の間は忍耐(patience)を強いられる。

 現状の収入に見合った「生活」で、大胆に切り替えて全国力をあげて困難を乗り越えなければならないルネッサンス(renaissance)だ。
 10年末の全家計の「現金・預金」総額は820兆円(前年比1.3%増)ある。

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心を開いて、心をひとつに。 open minds , same minds

2011-03-23 19:21:53 | 日記
 (1)被災地での窮状、東日本の計画停電への救済支援活動にあたって、①経済活動を縮小しても被災地への生活物資、エネルギー供給をプライオウリティ(priority)にする考えもあれば、②こんな時だからこそ、被災をまぬかれた地域では最大限可能な限り経済活動を継続して日本経済を支えて、結果として被災地の復興支援に寄与するという考えもある。
 自動車産業は、被災地工場からの部品供給が止まって全国的に操業停止状態だ。放射線物質の漏えいで原発周辺農業も打撃を受けている。

 計画停電の中でも「郷土愛」に支えられた「センバツ」は、試合前練習の短縮、スタンド応援自粛など条件付きで全国テレビ中継(東北、関東地域では原則午後4時中継終了。他の番組自粛、震災ニュース時間は教育テレビ活用で全試合中継すべきなのが「センバツ」の意義)もあり開催された。

 そうした流れの中でプロ野球も開幕が近づいてきた。被災地仙台に本拠地チームのあるパリーグは、すでに被災に配慮して開幕を4月中旬に先延ばしし、4月中の照明、ナイトゲーム(ドームスタジアムは日中でも照明点灯)もすべてデーゲーム、屋外スタジアムに変更して開催することを決定している。

 被災地にスタジアムのないセリーグは、当初予定通りの開催を決定していたが、選手会の反対もあってようやく4日間開幕を延期して照明、ナイトゲーム(照明は可能な限り落とす)も含めて開催するとした。
 これにスポーツを管轄する文科省は、計画停電、電力不足の現状から照明、ナイトゲームの中止を要請している。

 4日間の延期が年間144試合、クライマックスシリーズの実施日程から逆算した収益、自己都合優先のもので、社会状況を配慮したものではなくてとても危機的国民感情の理解を得られる対応のレベルではない。
 プロ野球は主力が次々と米国メジャーリーグへの移籍が続き、今や集客力も低下して地上波でのテレビ中継からも後退して、社会的関心、興味、影響力も減少してきている。

 デーゲーム、屋外スタジアムでゲーム可能なものを、計画停電が継続中で電力不足の社会状況下では照明、ナイトゲームは中止して、協力すべきなのは言うまでもない。
 日中でも照明の必要なドームゲームも屋外スタジアムのデーゲームに変更して当分の間は実施して、様子を見るのは当然の対応だ。
 そういう良識的、常識的対応こそが国民の復興支援を支えていく。

 (2)「音楽」には遠く離れた多くの(国境もなく、年の差もない)人々の「心」を「ひとつ」に集結させ、支える「力」がある。経済不況の時代でもコンサート、ライブ産業の成長率は高く(10%台)、国民の支持は高い。避難所にも豊富な「音楽」を届けたい。
 被災地に近く、また影響のある地域でのコンサートの延期が相次いだ。①音楽の「力」を別のカタチに変えて被災地の復興を支援しようという考えもあれば、②今こそ音楽の「力」で災害救済下の日本を支えようという考えもある。

 国境もなく年の差もない「音楽」の「力」、創作活動で、多くの「心」を「ひとつ」(open minds , same minds)にしたいものだ。

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with vigor。若い活力あるエネルギーの見せどころ。

2011-03-22 19:36:06 | 日記
 (1)悲痛な広域東日本大震災で、なかなか明るい話題も続かない。9日ぶりに救助された2人は、閉じ込められた崩壊家屋の中で目の前の冷蔵庫と適度の居住空間に壁に空いたひとすじの光明から、天命、天運を手繰り寄せた。天命も見捨てない。

 全国都道府県のすべてが被災者家族の受け入れを決め、全国では救援物資、エネルギー供給支援、募金活動が展開中だ。壊滅した自治体(町)の行政、住民すべてを受け入れた避難所もある。

 今年の大卒予定者の就職状況は最悪を記録してこちらも未曾有の出来事だが、今年企業の半数近くが新規採用を控えていたが、来春に向けては30%の企業が採用を増やすと回答しており、デフレ円高不況に大震災による経済活動停滞の中でも改善の光明も見えはじめている。

 (2)学生、生徒は春休みの期間を迎えて、若い活力あるエネルギー(with vigor)を災害ボランティアに結集する時が来た。まずはボランティア活動が円滑に運ぶ周辺生活環境の整備からだろう。
 被災地ボランティア活動の「拠点」が整備されたら、政府、民間支援団体のボランティア・コマンド(command)の流れの中で、「拠点」から「被災地・避難所」への支援往復で復興支援を支えよう。

 日中はもとより、場合によっては夕方、夜間早くまでも若い活力のある学生、生徒のエネルギー(with vigor)で避難所生活の人を支えたい。会話をするだけでもいい、天真な笑顔を見せるだけでもいい、身体のケア・肩もみだって誰にでもできるすばらしい支援はいっぱいある。
 迷惑にならない範囲で避難所を若い活力のあるエネルギーで埋めて、避難生活を支えたい。

 (3)23日からはセンバツ高校野球も開幕する。全試合全国テレビ中継(NHK)もある。東日本の計画停電は続くから、ニュース速報以外の番組はできるだけ自粛して被災地への電力供給、電力不足に立ち向かおう。
 支援物資、エネルギーを被災地に振り向けるため、今回の甲子園への集団応援は自粛して、せめてテレビで地元、被災地代表高校を応援しよう。

 出来るなら、すぐには無理かもしれないが「センバツ」の間は、避難所でも高校球児の一投一打に手に汗して、一時の試練から開放されて、そして明日への復興スタートの活力にしてほしいと願う。

 (4)やはり、現在避難所、全国に避難されている被災者の方々が、自ら立ち上がる勇気と気力が芽生え、そのために全国力をあげての環境支援を広げなければ、復興などない。

 (5)大震災にもかかわらず、桜の季節はやってくる。桜吹雪が被災地にも届き、4月の陽に外に出て、それなら、かっての住んだ町を何倍にも増して質の高いものに創りかえてお返しする夢を語り合ってほしい。

 多くの大学は、新年度の授業開始を5月に先延ばしして、復興スタートを待つ。若い活力あるエネルギー(with vigor)の見せどころだ。

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