いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

郷土愛が支える(センバツ)。 selection games for local attachment

2011-03-16 19:46:45 | 日記
 (1)「センバツ」の社会的アイディンティティ(identity)
 東北地方はもちろんのこと東京、名古屋を中心に東日本大震災による余震、電力供給不足の節電、渋滞回避で今は救済復興優先の中、各種イベントの中止、延期が相次いでいる。
 3月23日から開催予定のセンバツ高校野球については、とりあえず組合せ抽選は終えて18日に開催の有無を決定する。
 「センバツ」は、県予選大会を勝ち上がっての出場ではなく、実力以外に地域性、社会活動性、教育特徴性、クラブ(野球)活動の特性を加味して選考の上、出場校を決定する仕組みだ。
 特に地域に密着した活動の中での地域の応援のもとに、地域を代表しての「郷土愛」(local attachment)意識の強い、高いスポーツ大会で、「センバツ」が郷土愛を支え、郷土愛が支える「センバツ」として春到来には欠かせない社会的ムーブメントとなっている。

 (2)センバツとテレビ中継
 東日本大震災の被害実態も不透明のまま50万人を超す人が避難生活の中で、今は福島原発事故による放射性物質漏えい、電力供給不足、計画(輪番)停電の影響も拡大するという極限(ultimate)の社会状況を迎えている。
 センバツ高校野球は開催地の甲子園に応援に行けない全国の出場校の地元の人が、全試合全国テレビ中継(NHK)を通して郷土愛を共有し、郷土愛が支えている全試合全国テレビ中継の意義は大きく、これを切り離しては成り立たない社会的ムーブメントだ。
 地域、住民に活力、感動、共感を支える影響力も効果も大きいものがある。

 (3)条件付きセンバツ開催の意義
 開催地が兵庫県の甲子園とはいえ、東日本被災地域での計画停電による電力供給不足は全国各地からの電力供給支援体制の協力で克服すべき課題であり、センバツ開催には大きな克服すべき課題でもある。
 「センバツ」の①社会的アイディンティティ(identity)と②全試合全国テレビ中継は切っても切り離せないコンテンツ(contents)であり、センバツ開催の意義(郷土愛)の大きさを考えるなら東日本被災地域は極限の危機的状況ではあるが、郷土愛が支えるセンバツは、全試合全国テレビ中継(NHK)で、条件付きで開催する意義はある。
 センバツ開催期間中は、ニュース、関連速報以外の他の番組放送は控えて過熱する電力供給量を可能な限り抑える対応をはかる。
 現在も、NHKは大震災関連速報ニュース以外は他の番組放送は中止している。
 一方、東北地方中心に道路、交通網は機能しておらずに、移動手段の燃料(ガソリンほか)、生活物資も被災地救済に重点的に振り向け対応すべき時だけに、甲子園へ向けての集団応援は自粛する。
 「センバツ」は、被災地をも郷土愛の心から励ますムーブメントとして「条件付き」で開催する意義はある。
 それでも甲子園で「センバツ」をやっていることが重要な意義だ。一部チームの準備不足を心配する声もあるが、「センバツ」は結果だけではない。
 精神的に極限(ultimate)状況の中での判断力、実行力が奇跡を運んでくる若い高校生のスポーツマンシップが、今の日本に立ちあがる勇気と気力を運んでくることをせめても期待したい。

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