いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

「物語」のレトリック。 rhetoric of 'the stories'

2023-05-23 20:34:53 | 日記
 (1)G7広島サミット開幕前に米国政府関係者は、バイデン大統領はG7広島サミットで米国が原爆を投下したことにおわびを表明することはしないと発言していた。G7首脳がG7広島サミットで原爆資料館を訪れる意義、意味については関心が高く、注目されていたが、同時にバイデン米大統領が米国の広島、長崎への原爆投下の責任について発言することについてはまったくといっていいほど言及がなかった。

 (2)米国では今でも米軍が広島、長崎に原爆を投下したことに戦争を早期に終わらせる正しい選択だったとの意見が国民の間では多数を占めているといわれる背景がある。
 そのバイデン大統領がG7広島サミット初日にG7国首脳がそろって原爆資料館を訪れて、芳名録に記帳したメッセージの要約が報道された。

 (3)バイデン大統領は「資料館の物語が平和な未来を築く義務を思い出させてくれるように。核兵器を永久になくせる日に向けて共に進もう」と記帳した。「核のない世界」宣言をしたオバマ元大統領時代に副大統領を務めたバイデン大統領も核軍縮には理解を強めているといわれている。

 (4)今回の記帳での「資料館の物語」が何を意味するのか、米軍による原爆投下により10万人以上が犠牲になったといわれる広島での惨事を展示した原爆資料館の展示がどういう「物語」(the stories)なのか、「物語」ですむのかは解釈、意見はさまざまあるだろうが、未来永劫語り継がれる「出来事」としての「物語」として普遍的な教訓を暗示させるものともいえる。

 (5)米軍による広島、長崎への原爆投下から78年経過して、「核兵器を永久になくせる日に向けて」のそれが今や現実から遠く離れて、あってはならない教訓としての「物語」として存続しているものとも理解できる。

 (6)バイデン大統領としては原爆資料館を訪れて、米軍が78年前に広島、長崎に原爆を投下したことが「現実」のもとして受け入れがたく、「物語」のレトリック(rhetoric)として表現せざるをえなかったのではないのか。
 核の脅威を示唆するプーチン大統領に伝える、示す責任がある。

 

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G7首脳の記帳。 message of the leader of G7

2023-05-22 20:07:13 | 日記
 (1)G7広島サミット出席の首脳たちがそろって原爆資料館を訪れ芳名録に記帳した内容が報道された。G7首脳はそろって核兵器のない平和な世界への使命、決意、行動に誓いをあらたにしている。

 (2)世界政治をけん引する立場にあるG7国首脳がこういう決意のもとに政治を行えば、世界は平和で戦争のない世界が見えてくる。が、政治の現実はそうはならずに、バイデン米大統領は軍事介入したアフガンからの避難民を残しての米軍早期撤退が非難されて、ウクライナ兵器支援にも米議会で深入りに慎重な意見があり、高令大統領で職務遂行に不安もあり国民人気は低い。

 (3)マクロン仏大統領は年金改革が富裕層優遇策として反発を受け、仏全土で国民反対デモが起きて過激なデモ行動が社会不安を増している。中国招待訪問で台湾問題で中国、台湾どちらにも追随しない考えを示して米、日などとの方針の違いがあきらかになっている。
 独のショルツ首相は露との天然ガス、石油パイプライン供給依存から当初はウクライナ兵器支援に消極的姿勢をみせて批判を受け、その後一転ウクライナへの兵器支援に踏み切ったがギクシャクした関係が続く。

 (4)岸田首相はG7広島サミット議長として各国首脳とともに「核兵器のない世界」を目指すとしているが、国連核兵器禁止条約には不参加の核保有国米国に同調、連携して同条約には参加せずに(すべての核保有国、開発国が参加していな不平等性を理由)「核兵器のない世界」実現は端緒にもつけていない現実で、いづれも国内に問題を抱えている。

 (5)政治家は自らの発言、行動には責任を持たなければならないが、G7首脳の原爆資料館訪問の記帳に間違いはないと信ずるがG7主要国がこれだけ集結して、結束して世界平和、核のない世界に向けて崇高な精神、考え、理念を示しながら世界がその方向に向かわない、向っていないのは、それに対抗する専制国家、無法治国家が存在するとはいえそれだけが問題というわけでもないだろう。

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ゼレンスキー大統領のG7広島サミット出席。 president zelensky is present at G7 hiroshima summit

2023-05-20 20:35:22 | 日記
 (1)G7広島サミットにゼレンスキー大統領が出席するため来日した。サプライズのように受け取られているが、当初からの予定行動だったのではないか。ゼレンスキー大統領はサウジアラビアで開催されたアラブ連盟の首脳会議に出席(報道)してその足で来日となるのは、岸田首相がインド訪問後日本に戻らずにウクライナに向けて出発したのと同じ行動でのゼレンスキー大統領のG7広島サミット出席だった。

 (2)当初ゼレンスキー大統領のオンラインでのG7参加はダミーで、戦闘中の国としては首脳の行動を相手国に察知されないことが条件で直前での来日報道、G7サミット出席ということになったとみられる。
 岸田首相のウクライナ訪問の返礼ということもあるし、G7広島サミットにゼレンスキー大統領を招いてウクライナ問題で露に対してG7とウクライナの結束を示す大きな効果を狙ったものだろう。

 (3)G7広島サミットへの注目度が高まったのは間違いなく、G7として世界に向けてインパクトのある行動、声明を出してウクライナの反転攻勢に対してはずみをつけたいところだろう。
 これがウクライナ戦争の終結につながるかはわからずに、被爆地広島でG7首脳たちが核軍縮、廃絶に向けてどういう声明を出すのか注目されるところだが、追いつめられたプーチン大統領が核攻撃を選択するということになればゼレンスキー大統領のG7広島サミット出席がパラドックス(paradox)として裏目に出る危険も考えられる。

 (4)米、NATO、G7は当初の露への経済制裁強化よりは今やウクライナ反抗のための主力兵器、戦車、戦闘機の供与が大きく先行して、ウクライナ軍の反転攻勢が近い報道が目につく。その結果についてはいくつかのシミュレーションはあるが、米、NATO、G7がどういう戦況分析で「その後」の責任を取ろうとしているのかみえてこない。

 (5)米、EU、日などが参加しての露の経済制裁強化も西側企業の露撤退に数字上は露のGDP低下はみられるが、専制国家の特徴として国家、プーチン大統領にどれほどの影響力を及ぼしているのか、露と中国の強い連携関係があり、インド、アフリカ諸国のグローバルサウスは露への経済制裁には関心がなく効果のほどはわからず、伝わってこない。

 (6)G7広島サミットへのゼレンスキー大統領の出席にばかり目を奪われて、本質を見誤ればウクライナ戦争は危険な方向性に拡大する不安がある。

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新聞と生成AI。 newspaper and dialogic AI

2023-05-19 20:20:16 | 日記
 (1)4月の貿易統計で原油価格の高騰が一服、貿易赤字半減(報道)したと思ったら、6月からは一部地域を除いて電気料金が大幅値上げするというチグハグ振りで、電気料金の値上げは書籍、新聞の値上げにも影響しているといわれる。

 (2)新聞も大幅値上げで、大型一斉値上げが続く日本社会で国民生活の影響を報道する立場としては公平性、公正性で痛しかゆしのところがある。全体の紙面は薄くなったような気がするし、宣伝が多く目にする紙面になって両開き2面の宣伝もある。

 (3)高令化社会を受けて読みやすく活字を大きくしているので記事内容、情報量も以前に比べて物理的に縮小しているわけで、新聞は生活には欠かせない情報源ではあるが記事内容、視点、分析で硬派記事から軟派記事に移行している流れで大幅値上げの対価、サービスとなるものが見えずに、新聞離れが進む傾向への取り組み、方向性、方針が間違っているのではないかと思う。

 (4)早朝起きてすぐ新聞が読める幸せ感、充実感はあるが、新聞宅配も方法論を考える時期にきている気がする。大学教育と同じで先端的学問、研究の追究、要求からあまりに結果主義が求められて、無理、不条理が出てきており、対話型チャットGPTの登場では活用論もあればしっかりとした文章を書くには経験学習の必要性を説いてチャットGPTの使用を禁止する方針も示している。

 (5)過去に学ぶことも大きい。新聞も硬派記事、視点、分析が読まれないからと軟派記事、社会の動きに迎合することだけでいいのか、ますます新聞離れを加速させる懸念はある。それこそチャットGPTが新聞記事を書くようなことになっては、社会をつまらないものにしてしまうだろう。

 (6)新聞もひとつの企業なので、値上げに無縁というわけにはいかないが、値上げの対価、サービスを国民にわかりやすく明確にして新聞のあり方、方向性を示すべきだ。

 

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ベートーベンも悩むか。 does Beethoven suffers it

2023-05-18 20:45:37 | 日記
 (1)AI時代を迎えてクリエーターを対象にAIによる創作活動への影響について実施したアンケートで94%がAIによる勝手に利用、技術が奪われる、報酬が安くなる、仕事が減るなど権利侵害の不安があると回答(報道)した。
 
 (2)生成AIのチャットGPTを開発した企業のCEOも米上院公聴会で「政府による規制介入が不可欠だ」と政府がAIの安全性や倫理面で一定の基準を保証する仕組みが必要だと証言しているので、問題意識は双方向で一致している。時代の進化、スピードに政治、社会が適正に適応できない戸惑いの近未来社会の姿がみえる。

 (3)時代の進化、スピードが速すぎるのも問題で、かっては中国でクローン人間実験が行われたとの報道もありさすがにこれは世界的な批判、非難が起きて事の真相はわからずに、その後の経過はわからずじまいのままだ。
 規制を考える前に科学者もAI技術者も通常以上の高い倫理観、社会規範意識、正義感、良識観が要求される哲学思想が必要だ。

 (4)機能構造上問題があることを認識しながら発表しておいて、利益を受けてから政府の規制が不可欠だと言うのも競争相手排斥のおかしな話だ。現在も日本のソフトビジネスは海外から高い評価を受けて海賊版が多く製造されて著作権、収益横取り問題が指摘されている。
 解決方法があるのかは別にして社会として問題があることは間違いなく、どう対応したらいいのか考えておかなければならない。

 (5)クラシック音楽もラジオで聴く機会はあるがここのフレーズはいいなと感じるものは多くあり、ひょっとして他の音楽分野で活用されているかもしれないが、これをあえて盗用というのか年代もので著作権問題も存在せずに相手がベートーベン、モーツアルトとなれば恐れ多くて尊敬の念として安易に活用もできないこともあるだろう。

 (6)いいものはいいとして活用されるのも社会全体にとって悪いことばかりではなく、活用のされ方、仕方、利益配分に高い情報公開性、価値性を持たせる仕組み、制度化が必要な社会を迎えている。

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