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ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(再放送) 第11話「みんなの夢、私の夢」

2021-03-15 07:51:02 | 2020年アニメ
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(再放送) 第11話「みんなの夢、私の夢」

 「スクールアイドルフェスティバル」の開催に向けて、生徒会への許可申請や他校との連携を進める同好会。しかし会場をどこにするかを初め、まだまだ課題はいっぱい。生徒会副会長たちからもあれこれと課題を突き付けられるものの、開催のためには何をすれば良いのかハッキリさせてくれるのはありがたいですね。何をどうすれば良いのかを示さず、ただただ「ダメ」って言うだけでは何も進みませんからね…

 許可申請の時はかすみん、他校との打ち合わせではせつ菜が中心となっているのも興味深いですね。かすみんでは他校との打ち合わせが出来ない、というわけではなく、生徒会長として色々な打ち合わせの場面に出ているであろうせつ菜の方が経験豊富でしょうし、適材適所といった感じです。
 そのいずれにも絡んでいるのが侑ちゃんなわけですが、後述する歩夢の件も含めて、今回の侑ちゃんはかーなーりイケメンです(笑。テーブルに広げた開催候補地を前に、右手を口に当てて左拳をテーブルに突き立てながら思いを巡らす様とか、失礼な話、女子高生とは思えないくらいのイケメンっぷりでした(苦笑。加えて肩にジャージの上着をひっかけて現れる様、そして動揺する歩夢に対する「違うよ」など、頼もしさが尋常じゃない。何なのこの子…


 ともあれ、開催候補地は色々。その中の一つには、本来かすみんたちがお披露目ライブをするはずだった場所も含まれていました。かすみんがあそこでライブをしたいと思っていたのが個人的にポイント高いです。後々その場所でせつ菜、しずく、かすみんが一堂に会する機会はあったものの、エマと彼方ちゃんはその場にいなかったので、もし今後があるとすれば、あの5人でライブするのも見てみたいなって…
 一方他校との打ち合わせでは、果林先輩が姫乃ちゃんを口説いてました。果林先輩の反応からして、この時までずっと果林先輩の中で姫乃ちゃんは「虹ヶ咲に試練を与えてきたライバル」的な立ち位置だったんでしょうね。この場にかすみんがいたら「好意だけでライブに誘ったわけじゃないって深読みしてたの誰でしたっけ?」と煽ってそうです(笑。

 そして応援してくれるファンの声を聴いて、ライブをするだけじゃなく、自分たちの夢だけじゃなくてファンの夢も叶える場所として「スクールアイドルフェスティバル」を、望まれる全ての会場で開催することに。
 無事承認されたところで、副会長もスクールアイドルのファンになったと知った途端に「わかります!見ると好きになっちゃうよね!ちなみに誰が好きなの?」と一気に距離を詰める侑ちゃんマジ侑ちゃん。一瞬で「フェスの開催を交渉している副会長」から「同じスクールアイドルを好きなファン」との交流に場面が自然と切り替わる様が印象的です。
 加えてまさかのせつ菜ファン。ここでも生徒会長と副会長という関係性から、せつ菜のファン同士?という関係性に変わるのが面白いですね。こうして、それぞれの「大好き」を通じて互いの関係性が変わっていくのもまた良いものです。せつ菜のライブに誘われた菜々が、果たして今後どのようにして副会長からのライブの誘いを回避し続けるのかも見ものですね(笑。この副会長が次回、そして最終回で良い仕事をしてくれるので、そちらも見ものです。



 開催の目途も立って、全てが順風満帆!…に進んでいるかと思いきや、ここで一気に歩夢の抱えている感情が深刻なものとなってきました。嫉妬、焦り、哀しみ、困惑など、様々な感情が渦巻いた結果、今回のラストシーンにおいてああいった形で爆発したのだと思います。
 
 歩夢は今回の許可申請や他校との打ち合わせにおいて歩夢は一切絡んでいません。侑ちゃんには歩夢にはライブに専念して欲しいという想いがあったからとはいえ、ライブが控えているのはかすみんやせつ菜も同じ。なのに自分は手伝えず、帰りを待つことしか出来ないというもどかしさが募っていったのでしょう。かすみんが侑ちゃんに泣きついている場面でも歩夢の表情に焦点が当てられていましたが、ここではあからさまに不機嫌そうな顔をしていませんでした。まだ自分が見ている範囲の出来事だから許容範囲なのかもしれませんね。
 しかしせつ菜に対しては先日の一件もあって、どことなく苦手意識を抱いてしまっている様子。特に飲み物の買い出しについてくると知った時の、「よりにもよって何で…」みたいな顔が良くも悪くも印象的です。

 そして買い出しの際にせつ菜と先日の一件について「尋ねた」ところ、侑がピアノを弾いているということを「教えられる」羽目に。侑ちゃんに関して「尋ねる」「教えられる」というのは、幼い頃から彼女と一緒だった歩夢にとっては経験が無かったことなのでしょうから、かなりショックが大きかった様子。歩夢の表情が映ったり映らなかったりするのは、今後の展開を知っていても凄く怖いです(汗。
 せつ菜にしてみれば「侑さん凄い!」と感動しているだけなのに、歩夢が知らぬ間にダメージを受けているわけですから、そりゃせつ菜も困惑しますって…

 その後映し出された「赤信号」は歩夢の歩みが止まってしまったことを表していると思います。また、外に歩きだすための靴が、外ではなく家の中を向いた状態で脱ぎ捨てられていたことも同様の意味を持つのでしょう。そして「非常口」の後に描写される侑ちゃんの部屋。ここら辺の小道具は歩夢の心境を見事に表しています。
 しかし「非常口」は立ち止まるためのものではなく、外に踏み出すためのもの。そこで待っていたのは歩夢の知らない侑ちゃん、何かを始めるために外に出ようとしている侑ちゃんでした。

 そして衝撃の「私、侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい。だから…私だけの侑ちゃんでいて?」発言&足絡ませ。発言だけでも驚きなのに、侑ちゃんの足を挟むシーンは衝撃的でしたね。重なるスマホも「私以外の誰とも連絡取らせない」という意味があるように思えてなりません。
 
 正直、放送当時は「歩夢はファンのことを大事にしていない、侑ちゃんしか見えていなかった子」という印象を抱いてしまいました。私はアニメで虹ヶ咲のメンバーのことを知ったので、長らく個人回が続いたために、トップバッターの歩夢の印象が徐々に薄れてしまっていった結果「ファンを大事にしていない」という勘違いをしまいました。
 ですが実際は璃奈ちゃん回で璃奈ちゃんのクラスメイトから直接感想を言ってもらえたことを素直に喜んでいましたし、今回も焼き菓子同好会の面々が作ってくれたクッキーに感動していたことからも分かるとおり、ファンを大事に思っている子です。
 だからこそ「侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい」のに「侑ちゃんだけのスクールアイドルでいられなくなる」ことに戸惑っており、今回このような行動に出てしまったのでしょう。「侑ちゃんだけのスクールアイドルになる」という決意ではなく「いたい」という願望を口にしているあたりからも、歩夢の迷いを感じられます。
 ここら辺は次回を見た後、再度全話見直したうえで理解出来たシーンです。初見では歩夢の心境を理解することが出来ず、ただただ「ヤンデレだー!?」という印象が強かったですね(苦笑。


 せつ菜のライブがきっかけでスクールアイドルを知った歩夢と侑ちゃんが、せつ菜を遠因として関係性が揺らぎ始めている。ならばそれを救うのもまた…といったところで、また次回。
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