日暮らし通信


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妻との会話

2014年10月26日 14時51分35秒 | 日暮らし通信


写真説明: 菊 (空堀川沿いにて)
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月、水、金曜日の16時半になると、入浴介護の女性ヘルパーさんがやって来る

あまり世間との付き合いも少なくなった妻は、このヘルパーさんたちに会うのを楽しみにしている

短い時間だが、妻はかなり勝手にいろいろとヘルパーさんと会話しているようだ


だが私は浴室でどのように妻が入浴しているかは見たことはなく、全てはヘルパーさん任せにしている

入浴後、戻ってくると必ず 「ああ、サッパリした」 と笑顔で私に言うからお風呂は有難いものである

入浴するのは週三日だが、その他の日は、同じ時刻に必ず浴室で妻にシャワーしている

それは特に ”下半身だけは清潔に” と私が考えた毎日の目標達成行為でもある


以下はそんなシャワーを始めた頃のお話です

妻を立たせて、私は前(かが)みになって妻の足を洗っていた

妻から見れば私の頭の天辺は真下に見えるはずだ

その時妻が 「お父さん、ずいぶん頭が禿()げちゃったねえ~」 と言った

 「えっ、そんなに禿げているの?」 と、私は少し心配げに言葉を返すと

 「もう、上の方に毛がないよ」 と、またショックな言い方だった

 「薬でも付けたら()えてくるかなあ~」 

 「もう年寄りだから生えてこないだろうね」 と、冷たい言い方だった

実は私は毛が薄いとは思っていたのだが、天辺が禿げているとは思ってもいなかった

洗面所の鏡の前で、手鏡を使って見ると、妻の言う通りでかなり薄くなっていた

それからもう何回もシャワーしたが、その度ごとに私の禿げた天辺は妻のやり玉に挙がっている

だがそれ以上の言い方はしないので、薄くなった面積は増えていないと私は確信している

そんな妻の他愛の無い言い方の中に、何か憎めないユーモラスを感じている

つくづく思うのはシャワーや入浴の有難さだ

毎日のようにシャワーや入浴する日本人は世界一の清潔な民族だと思っている

特に妻を介護していると、その有難さは言いようの無い感謝の気持ちに通じている