諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

三菱自動車の燃費データー不正問題を考察する。その5

2016年05月07日 09時03分55秒 | 政治・経済

そろそろ終わります。

それにしても三菱自動車の燃費データーの不正を暴いたのが日産とは驚きました。日産にとってもデイズは一番売れている主力車種ですから。それを告発するって凄い。いろんな意味で。

「肉を切らせて骨を断つ」と言うけど、どっちも骨を断ってますよ、これ。ホント、呆れる位ビックリしましたわ。

何で日産は告発したのか。摘発が入るとの話が伝わったのなら判りますけど、そんな話は聞いていません。クレームに対応出来なくなったのかも知れませんが、パートナーである三菱自動車の不正を暴くなんて前代未聞だと思います。これは褒めて良いのか。

ここからは私の想像ですけど日産と三菱は大分揉めていたのではないでしょうか。次期デイズ・EKワゴンの開発についてで。

日産としては次期デイズは自社で設計生産したい。三菱も同様。それで争っていた。

日産にとっても三菱にとってもデイズ・EKワゴンは一番売れている車種です。特に三菱に取っては長年軽自動車を生産し続けてきた。日産がOEMでデイズを売ってくれるのは経営的に大変助かっている。それが今度は日産のOEMで売るとなると大幅に自社生産台数が落る。それだけは何としても避けたいと思っていたのではないでしょうか。

それで日産は決断した。次期デイズを自社主導でで生産する為に、三菱の燃費不正を告発する事を。

実際、次期デイズ・EKワゴンを三菱主導で生産する芽は無くなったと言えます。これだけの騒ぎとなった訳ですから。

生産してもどの面下げて売ると言うのか。信用をまたまた失ったのに売れるのか。チョット考えられない。絶望的としか思えない。結果的に次期デイズ・EKワゴンの主導生産は日産に決定したと言えます。三菱は止めを刺された訳ですから。

日産も致命的とまでは言いませんが重症をを負った事は間違いない。事実、クレームの電話が殺到している。本当にこれで良かったのか。本当に自社で次期デイズを生産したかったのが目的なのか。

実は日産も三菱も儲かっています。共に海外は好調なのです。

日産は高級車車種と低コストカーが中国市場と欧米で売れています。総生産台数はトヨタの半分の規模を誇ります。三菱は中国・韓国等々の自動車メーカーにエンジンを供給。更にSUVも海外では売れている。共に売れていないのは国内だけ。

日本市場はガラパゴスです。道幅が狭い。5ナンバーサイズでないと運転がしずらい。SUVにしたって、巨大なパジェロやエクスレイルでは林道は走りづらい。

以前は大半のクルマが「全長4.7メートル、幅1.7メートル」の5ナンバーサイズだったのに、現在の車種は車幅が1.8メートルを越えているものが多い。もう完全に海外の規格に合わせてクルマを生産している。日本市場はある程度諦めているのです。

ここまで賃金格差や高齢化が進んだ日本です。若者が新車なんて買えない。年寄りがデカイクルマなんて運転しづらい。元々、日本のミディアムカーだったブルーバード等の車幅は1.5メートル程度だった。それが日本では一番運転がしやすい。

そう考えると軽自動車が日本ではベスト。だから軽自動車の売り上げが伸びている。しかし軽自動車は利益が出にくい。200万円以上の価格の高級軽自動車を出したが主力とはならなかった。もはや日本市場は魅力が無い。

私、まさかとは思いますが今回の燃費データー捏造発覚事件は、日本市場からの撤退を視野に入れて日産と三菱の両社が企てた可能性もあると思います。究極のコストカットを考えてです。つまりコストのかかる日本人社員、そしてディーラーを削減するのが目的でです。

現在はネット時代です。私も貧乏なものでヤフオクやアマゾンでばかり商品を購入しています。もうディーラーでクルマを売るスタイルは時代に合っていない。修理代も町工場に比べ高いケースが多いし、ディーラーで売るコストを省けばクルマは大幅に安く売れる。日本人の所得は減った。安くしなければ買って貰えなくなった。

事実、海外で売られている日本のエコカーは、日本での価格より安い場合が多い。日本車なのに海外で買う方が安い。日本でも格差が進み安くしないと売れない。安く売るにはディーラーの縮小、日本での生産の縮小を更に進める必要がある。日産も三菱もそれで決断したのではないでしょうか。

日産・三菱にとってデイズ・EKワゴンは一番売れていた車種です。その車種を販売停止した。これはディーラーは非常に困っている筈です。それをメーカーは実行した。これは大規模なリストラ策同然なのではないのか。

ちょっと考え過ぎだと私も思います。でも両社の寂しい国内向けラインナップを見ると、それもありえるのではないかとどうしても思っちゃいますね。

実際、三菱はデイズ・EKワゴンを製造する水島製作所の社員約1300人を自宅待機させています。賃金カットも検討している様です。この程度ではまだまだ済まない。大規模なものに発展しそうです。一抹ではありますが確信犯を疑っちゃいますね。

日本は消費税導入と所得税の引き下げで、とんでもない格差社会となりました。これからも格差は更に進む筈です。

日本人の購買力は落ちる。それでもメーカーは生きていかなきゃならない。その結果、日産の様に外国メーカーの傘下に入るしかなくかった。家電のシャープ・東芝も身売りした。日本の会社が手に入れば、コストの掛かる日本人社員は要らない。この流れがどんどん進む様な気がします。

しかし、幸いながら日本経済が不況に喘ぐ一因となった中国経済の上昇は、ここに来て立ち止まっています。これは絶好のチャンスです。

アベノミクスは私の予想通り完全に失敗しました。次の手は消費税の廃止。もしくは5パーセントへの低下。そして以前の所得税の税率に戻す事。それで格差を是正するしかない。それ以外ないです。

日本は一部の人のみの収入が向上し、残り者は劣等感が募っています。プロ野球だって見ていて惨めになるから人気が無くなったとも考えられます。王・長島が現役時代でさえ年収1億円がせいぜいだった。そして10億円稼いでも手取りは1億円。その程度だから貧富の差も起きずに総中流でいられた。

その時代に戻さなければ日本はますます衰退すると思います。今決断しなければ大変なことになります。

これ以上、日本の企業が海外に取られない為にも、日本人社員が投げ出されない為にも、決断して貰いたいです。もう時間が無いですから。

 

ではでは。

 

 

 

コメント (8)
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