前回、「瀬織津姫が日本オリジナルの女神である事を証明する」と言う大それたお題で書きました。申し訳有りません。書き忘れていました。「水の女・祓いの女」に付いて書くのを。
この話は神道に置いて重大な意味があります。神道の起源かもしれないのです。
極論、鶏が先か卵が先かになります。流石に誰もが断言出来ないと思います。でも可能性はゼロでは無い。私的にはフィフティーフィフティーです。
以前にも書きましたが、「奪衣婆・懸衣爺」のモデルとされる人達がいた。その人達は人々が川で禊をする時、脱衣の出助けをしていた。何時の日からか「水の女、祓いの女」と呼ばれる様になった。この「水の女」達が瀬織津姫のモデルであると言うものです。
つまり瀬織津姫のモデルは川で禊をする人の脱衣の手助けをする職業の者。つまり人間。瀬織津姫は祓い清めを行う川ごとに居た、人間の女性がモデルだったとするものです。
この説を唱えた人は某大学の名誉教授です。神職を目指す方に神道を教えていた先生です。だからこそ信憑性が高い。
そして黄泉の国から逃げて帰って来たイザナギ命は阿波岐原で黄泉の国での穢れを祓った。禊をした。これって本来は「水の女、祓いの女」から来ているのかも知れない。
古代、もしかしたら縄文時代から続いていた川での禊。禊を手伝う「水の女、祓いの女」から神道が始まっているのではないか。これは十分考えられると思います。伝承が残っていますので。
不思議な事に私の故郷である福島県いわき市の川に、「水の女、祓いの女」らしき伝承があります。これも以前書きました。鮫川や私の生まれた家の直ぐ裏を流れている好間川の蛇岸淵の織姫伝説です。
不思議なのですが海だけじゃなく、川の淵にも竜宮城みたいなものがあり、織姫が反物を織っていると言うストーリーが一般的です。
これって天の川の織姫と彦星のストーリーなのではとも考えられますが、川で織姫と言ったら瀬織津姫をイメージするじゃないですか。
しかし反物を織っている。これって衣類を作っている。衣類を持っている。つまり奪衣婆ではないか。ここに「水の女、祓いの女」が居て、人々の祓い清めを手伝って、穢れを祓いたい人達の脱衣を助けていたのではないかと思えてなりません。
川での祓い清めと言えば、ガンジス川の沐浴を思い出します。
ヒンズー教徒にとってガンジス川は聖なる川。ここで沐浴をする事がヒンズー教徒の夢。そして死して肉体を燃やされ灰をガンジス川に流して貰うのが、ヒンズー教徒の願いであります。
仏教もヒンズー教の影響を受けている。そうなると「水の女、祓いの女」もヒンズー教や仏教の影響を受けているのではないかとなります。
ではお尋ねします。体を洗う時、水で洗うのはインドの専売特許でしょうか。そんなのありえませんよ。アフリカ人だってアメリカ先住民だって水で洗うでしょ。
人間に限らず、象だって、カバだって、虎だって、カラスだって水で体を洗います。インドの沐浴が日本に流れて来たなんて言えません。生物なら水で体を洗うのは当然の行為なのですから。。
それに中国4000年の歴史、インド・エジプト5000年の歴史と言いますが、日本の東北の縄文時代からの歴史は14000年です。こっちが本家の可能性もある。何でも大陸の方が古いと考えるのはナンセンスだと思います。
続く