諸行無常なる日々。或いは鬼渡神と神々の源流。

呪われた家系を生きる私の人生観や日常。それに立ち向かう為の神道的な考え。そして因縁の鬼渡神、神々の源流について考えます。

瀬織津姫が日本オリジナルの女神である事を証明する。【水の女・祓いの女編】その2

2017年04月28日 20時14分52秒 | 瀬織津姫

続きます。

実はですが、これも話を難しくする要因となっているのですが、日本にもヒンズー教が伝わっています。密教や修験道がそうです。山岳信仰や修験道にヒンズー教が結びついたのです。そしてそれらは根本的に、同じ大陸から渡って来た仏教の教えと相反する思想があります。

例えば仏教は壮大な寺院を建設する。そこに篭ってお経をあげ修行する。それを否定したのが密教と修験道。大自然の中に身を投じ、厳しい修行で神仏と感応するのが基本。仏教を蔑しています。勿論、源流は仙人に成らんとする道教の教えによるものです。

以前「瀬織津姫と吽阿の狛犬」で書きましたが、私は修験道の役行者が左右に従えている前鬼と後鬼は、仏教では弁才天、神道に置いては金山彦命・金山姫命であると考えています。前鬼・後鬼の出身地が弁才天信仰の地ですので。そして水瓶を手にしている後鬼を瀬織津姫とします。

これは密教・修験道にとってにとっては仏教の弁才天や神道の瀬織津姫などは、役の行者の従者に過ぎない。神社の狛犬みたいなものと主張している。密教と修験道、そして役の行者の方が仏教、神道よりも尊い存在である事を示すものだと考えます。

密教・修験道、仏教、そして神道は、重なっている部分があるが、根本の考え方は別。お互いに優位性を争っている。だから瀬織津姫、或いはその源流の神に対しての見方、考えたが当然違う。

ただ一つ言える事は、十王経の奪衣婆・懸衣爺は鬼。修験道の前鬼・後鬼も鬼。つまり仏教や密教・修験道では、神道の神々は鬼に落とされている。鬼が日本の地主神であるのは間違いないところだと思います。

 話を「水の女、祓いの女」に戻します。

日本の神道は「水の女、祓いの女」から始まった。実は天皇家や神道にも奪衣婆の思想が流れています。否、断言は出来ないですが、そうと思われる伝承があります。

宮廷の行事で言えば大嘗会の「御禊の女御(ごけいのにょうご)」、「中臣女(なかとみのめ)」、「御湯殿の上の女房」です。

天皇に天羽衣・天羽裳、更には明衣(あしは)と呼ばれる御湯帷子を着せて脱がせて、禊の手伝いをするのです。勿論、女性達がです。この行事は「水の女、祓いの女」から始まったのはないでしょうか。

また神職は祓い清めに御幣(ごへい)や御麻を使います。幣(みてぐら)とも言います。簡単に言うと、棒に白いヒラヒラの布が付いているヤツです。つまり布で祓い清めをする訳です。これって衣類を脱がせて祓い清めをする「水の女、祓いの女」や「奪衣婆」と似ていませんか。

更には大祓の神事で神社から氏子達に配られる「人形(ひとがた)、形代、撫物」と呼ばれるヒラヒラの人型の紙、或いは布が有ります。簡単な白一色の物から、殆ど雛人形みたいなのまであるのですが、それに息を吹きかけたり、体に擦り付けたりして体の穢れを取ります。

そしてそれを神社側が回収し川や海に流す。これが大祓神事でのクライマックスと言える大祓形代流しです。

私、ここで思ったのですが、祓い清めって水だけでするものでは無い。布で体を拭くのも汚れを取る行為。つまり衣類、そして布も祓い清めのアイテムと言えまるのでは。

誰だってお風呂で体を洗ったら、タオルで体を拭きます。布で体を拭くのと衣類を脱がすのは同じ祓い清めの意味になるのかも知れない。

更に神道には箒神が存在する。ハタキもアラハバキ神の波波木から来ていると言われている。つまり衣類や繊維への信仰が考えられる。

麻は青麻神社、絹は養蚕神社、それぞれの信仰がある。麻は魔を祓うと言われている。絹はオシラサマ信仰が伺える。大祓祝詞の瀬織津姫も水神だけではなく繊維の神ではないのか。

そう考えるといわき市の川の織姫伝説が解明されます。そして瀬織津姫の名前に「織」の字が入っている事も証明出来ます。

この繊維と言うか織物に対しても祓い清めの信仰がある。それって日本独自だと思うのですが、どうでしょうか。

そして紙も繊維です。麻からでも作られます。そう考えると紙は神から来ているのかも。

 インドのガンジス川で沐浴の手伝いをする方、体を拭いてやる方が、神として信仰されているなんて聞いた事が有りません。全世界の事は殆ど知りませんが、脱衣の手伝いをする神、体を拭いてくれる神っていますか。多分、存在しないのではないでしょうか。

そう考えると「水の女、祓いの女」は日本独自。奪衣婆のような鬼婆も日本独自。そして瀬織津姫も日本独自の女神だと私は思うのですが、どうでしょうか。

以上が瀬織津姫は日本オリジナルの女神であるとする、私の考えであります。

正直、突っ込みどころ満載だと思います。ヘロヘロになりながら考えたので、これが私の今の限界です。

期待していた方、納得できない方、申し訳御座いません。

私は瀬織津姫は日本の神道の女神だと思って生きて行きたいと思っています。

 

ではでは。

 

コメント (4)
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