続きです。
社会人になると良く分かりますが、やっぱり学生には甘ちゃんと言うか変なヤツがいますね。まだ社会が分からないのでしょう。採用しない会社を狙っても仕方ないのに。
否、その会社にバイトで入って正社員に採用される手はあります。日本マクドナルドに入ったT君がそう。
ご存知かもしれませんが、当時のマクドナルドは高給で有名でした。私の母校からは採用ゼロです。でもT君は頑張った。大学4年間をマクドナルドのバイトに捧げた。だから入社出来た。
でも、マクドナルドもあれからヤバイ事になったから、T君は残っているだろうか。
山一に行ったM君、三洋に行ったK君も会社が倒産してどこに勤めているのやら。
考えてみたらそれ以上に私の方が大変だった。家業は廃業。勤めていた株の業界紙は会社更生法適用。そして休刊、廃刊の連続。商売も店舗が震災で駄目になった。波乱の人生だなぁー。
話をリクルーターに戻します。
次、どうしようか。帰っちゃおうかな。こんな会社のリクルーターなんて馬鹿馬鹿しいや。
そう思っていたら真面目で爽やかな感じの学生がいた。私は声を掛けた。「就職状況はどうですか」と。
名刺を渡す。証券会社の社員だと示した。正直、彼は複雑だったろう。
私は「先ずは金融から採用が決まっていくから、そっちに興味があるなら早めに動いた方が良いよ」とアドバイス。
真面目な彼は「証券マンってどんな感じですか」と聞いた。
「軍隊です」とは流石に言えない。どうしたもんか。
私は「うちの会社は前年まで○○証券の投資委託販売会社で、株よりも投資信託がメインだから、証券マンと言う感じではないね。中期国債ファンドとか便利な貯蓄商品もあるし、株式投資信託の運用利回りも高いから銀行よりも人気が高い。銀行よ、サヨウナラ。証券会社よコンニチハなんて言われているけど、これからは銀行よりも証券会社の時代だと思うね」と。
真面目な彼は私の話しに聞き耳を立て納得している。素直だ。
それ以上に私程度のボンヤリとした男でも、証券会社は務まるのかと思ったのかも知れない。熱心に質問して来た。私は丁寧に説明する。
私、不思議なことに説得力はある方です。それにデメリットの方が多いですが、親近感を持たれます。だから株の営業も向いていると思ったのですが、人に恨まれるのが怖い。株は普通に損する。否、証券会社に損をさせられる。こんな商売、私的には成立しない。向いている奴はやれば良い。その程度に考えています。
その後、数ヶ月がたった。3月。私は退職を決意していた。それで何気なく母校の就職課に足を運んだ。1年で会社を辞める人間を雇ってくれる会社はあるのかと思って。
既に同期入社の30%の者が退職している。そして二人の同期が死んでいる。営業中の交通事故と、もう一人は自殺らしい。やっぱり証券会社は厳しいよ。
ふと、テーブルに山積みにされている黄色い厚めの冊子を見た。就職活動の成功談の冊子だった。手に取って読んだ。そしたら・・・・・ゲッ。
何と私の勤めていた証券会社に内定した者の手記が書いてあった。
就職課で資料を読んでいたら、親切そうな先輩に声を掛けて頂きました。証券会社の今後の展望、将来性、そして熱心に説明して頂いた先輩の人柄に惹かれてこの会社に決めましたと書いてある。
ゲゲッ、あの時の学生だ。やっちまったぁー。
続く。
社会人になると良く分かりますが、やっぱり学生には甘ちゃんと言うか変なヤツがいますね。まだ社会が分からないのでしょう。採用しない会社を狙っても仕方ないのに。
否、その会社にバイトで入って正社員に採用される手はあります。日本マクドナルドに入ったT君がそう。
ご存知かもしれませんが、当時のマクドナルドは高給で有名でした。私の母校からは採用ゼロです。でもT君は頑張った。大学4年間をマクドナルドのバイトに捧げた。だから入社出来た。
でも、マクドナルドもあれからヤバイ事になったから、T君は残っているだろうか。
山一に行ったM君、三洋に行ったK君も会社が倒産してどこに勤めているのやら。
考えてみたらそれ以上に私の方が大変だった。家業は廃業。勤めていた株の業界紙は会社更生法適用。そして休刊、廃刊の連続。商売も店舗が震災で駄目になった。波乱の人生だなぁー。
話をリクルーターに戻します。
次、どうしようか。帰っちゃおうかな。こんな会社のリクルーターなんて馬鹿馬鹿しいや。
そう思っていたら真面目で爽やかな感じの学生がいた。私は声を掛けた。「就職状況はどうですか」と。
名刺を渡す。証券会社の社員だと示した。正直、彼は複雑だったろう。
私は「先ずは金融から採用が決まっていくから、そっちに興味があるなら早めに動いた方が良いよ」とアドバイス。
真面目な彼は「証券マンってどんな感じですか」と聞いた。
「軍隊です」とは流石に言えない。どうしたもんか。
私は「うちの会社は前年まで○○証券の投資委託販売会社で、株よりも投資信託がメインだから、証券マンと言う感じではないね。中期国債ファンドとか便利な貯蓄商品もあるし、株式投資信託の運用利回りも高いから銀行よりも人気が高い。銀行よ、サヨウナラ。証券会社よコンニチハなんて言われているけど、これからは銀行よりも証券会社の時代だと思うね」と。
真面目な彼は私の話しに聞き耳を立て納得している。素直だ。
それ以上に私程度のボンヤリとした男でも、証券会社は務まるのかと思ったのかも知れない。熱心に質問して来た。私は丁寧に説明する。
私、不思議なことに説得力はある方です。それにデメリットの方が多いですが、親近感を持たれます。だから株の営業も向いていると思ったのですが、人に恨まれるのが怖い。株は普通に損する。否、証券会社に損をさせられる。こんな商売、私的には成立しない。向いている奴はやれば良い。その程度に考えています。
その後、数ヶ月がたった。3月。私は退職を決意していた。それで何気なく母校の就職課に足を運んだ。1年で会社を辞める人間を雇ってくれる会社はあるのかと思って。
既に同期入社の30%の者が退職している。そして二人の同期が死んでいる。営業中の交通事故と、もう一人は自殺らしい。やっぱり証券会社は厳しいよ。
ふと、テーブルに山積みにされている黄色い厚めの冊子を見た。就職活動の成功談の冊子だった。手に取って読んだ。そしたら・・・・・ゲッ。
何と私の勤めていた証券会社に内定した者の手記が書いてあった。
就職課で資料を読んでいたら、親切そうな先輩に声を掛けて頂きました。証券会社の今後の展望、将来性、そして熱心に説明して頂いた先輩の人柄に惹かれてこの会社に決めましたと書いてある。
ゲゲッ、あの時の学生だ。やっちまったぁー。
続く。