秋田のナマハゲ。
最近知ったのですが、ナマハゲって4人家族だそうです。父、母、二人の子となります。
因みに赤い顔??しているのは男。青い顔は女です。家族そろって「泣く子はいねぇーが」とやって来る訳です。
さて、4人家族と聞いて考えてみました。ナマハゲ家族は誰なのかを。
まっ、前々から検討は付いていたのですが、子供がいるのは知らなかった。それならと考えてみたのです。
それではナマハゲの特徴を述べます。
先ず、鬼の様に角が生えている。
基本、赤い顔と青い顔がいる。
藁製の蓑を身につけている。
青い顔のナマハゲは庖丁と桶を持っている。その庖丁で怠けている証拠である低温火傷のナモミを剥ぎ取る。
赤い顔のナマハゲは神を証明するの御幣付きの杖を持つ。ナマハゲのリーダーはこの赤いナマハゲと考えられる。
こんなところでしょうか。
その正体としては、中国が漢と呼ばれていた時代の鬼、怖い顔で祈祷をしていた修験者、男鹿に漂流してきた外国人等々の説があるみたいです。
この中で信憑性が高いのは地理的に外国人説でしょうか。寒い季節にロシアから漂流してきた。寒いから藁でも身に付けるでしょうしね。
さて、ここからが本題です。私的には全部違うと思います。
ナマハゲは来訪神。鬼が渡って来た。つまり鬼渡神です。
山を渡った。海を渡った。否、多分、黄泉の国から渡って来たのでしょう。
神の印である御幣が付いた杖を持っているから日本の地主神だと考えられる。地主神は来訪神に落とされるケースも多いし。
杖はその土地を鎮めるアイテムといえますが、単純に神道で考えると伊弉諾尊が黄泉の国から帰り、手にしていた杖を捨てた。その杖から産まれた衝立船戸神。つまり岐神である久那戸神がイメージされます。
青い女のナマハゲは、怠惰な生活で生じたナホミを包丁で剥ぎ取り、それを桶に入れる。
怠惰は穢れ。それを取るのであれば人の穢れを背負い浄化する瀬織津姫をイメージします。
でも、忘れてならない事がある。ナマハゲはかつては小正月。現在は大晦日にやって来る。つまりナマハゲは正月を跨ぐ境界線の神。やはり鬼渡神です。
そう考えると赤いナマハゲは大歳神。青いナマハゲは徳歳神。つまり天知迦流美豆姫だと私は考えます。
詳しい説明は別の機会にしますが、大歳神・天知迦流美豆姫の名はアイヌ語で疱瘡を意味します。
そしてナマハゲは藁で出来た蓑を身に着けている。このスタイルは笠神。やはり疱瘡神です。
ナマハゲは子供に対し「泣く子はいねぇーがぁー」と言う訳です。ナマハゲのターゲットは子供。疱瘡は子供が罹りやすい病気ですから。
御幣の杖を持つ赤ナマハゲは、御幣で疱瘡を巻き散らす役目。更には逆に御幣で疱瘡を祓う事も出来る。
包丁と桶を持つ青ナマハゲは、疱瘡に罹った子供から疱瘡を剥ぎ取る役目を持っているのだと思います。
話をナマハゲ家族に戻します。
親のナマハゲが大歳神・天知迦流美豆姫であるならば、その子は代表的な鬼渡神である阿須波神・波比岐神だと考えられます。
阿須波神は志波彦神だとされていますが、猿田彦尊と同神、或いは同系の神と考えて良いと思います。
波比岐神はアラハバキ神、或いはアメノウズメ命と考えます。
なら瀬織津姫は誰なのか。
私は瀬織津姫は受代苦を受ける地主神の総称ではないかと考えていますが、今回の天知迦流美豆姫と波比岐神母娘二人も瀬織津姫だと考えます。
それなら大歳神・阿須波神の父と息子は饒速日尊になるのか。
それはちょっと分かりません。久那戸大神と大歳神の関連が今一見えない。難しい。共に幸神なのは間違いないと思いますが・・・・。
これはもうちょっと考えを練ってから書きたいと思います。
ではでは。