平成29年11月5日
教員のPC業務軽減へ回線分離
倉敷市教委、データ処理円滑に
倉敷市教委は、市内の公立学校の教員らが学校で使っているパソコン(PC)のネットワークを、全国約1700自治体を結ぶ総合行政ネットワーク(LGWAN)から分離する。
LGWANのセキュリティーが今春から強化されたのに伴い、市教委もシステムを強靱(じん)化したことで、教員がPCに外部データを取り込む際などに安全対策を施す手間が加わり、残業時間が増えたため。
11月末までに回線を分離し、教員らの負担を解消する。
LGWANに関しては、国が個人情報保護対策の一環で2015年にネットワークの強靱化を表明。
各自治体に外部データを扱う際、ウイルスを除去する無害化処理を行うよう要請した。
市は今年3月に体制を整えた。
市教委は約10年前、ネットワークをセキュリティーが充実したLGWANの関連回線に一部乗り入れた。
以来、PCを各教員に1台配備し、教員が授業の教材作りなどで日常的に使っている。
市に倣って4月から強靱化体制を敷き、教員用PCへの公務用USBメモリーなどの接続を禁止。
教員がイラストや写真を外部から取り込んだり、PC内のデータを授業で使うため持ち出したりする際は、同メモリーなどを接続できる外部ネットワーク専用の限られた職員共用PCと、教員用PCの両方で同一の無害化ソフトを利用。
データは差し出し側のPCで処理し、もう一方のPCで受け取る。
利用が集中したり、写真を処理したりする際は最大20分掛かる場合もあり、教員から不便を訴える声が続出。
市教委は6月、市立全95小中・支援学校を対象にアンケートを実施。
4、5月の残業が月平均で12・6時間増えたことが分かった。
回答者の95%が負担が増加したとし、「残業や休日出勤が増えた」と答えた教員も75%を占めた。
このため市教委は、ネットワーク改修事業費として補正予算に440万円を計上。
11月末までにLGWANと市教委のネットワークを切り離し、強靱化前の利用環境に戻す。
市教委情報学習センターは「教員らの負担増は想定を大幅に超えていた。
現場に迷惑が掛かり申し訳なく思っている」とし、「改修後もネットワークの安全性に問題はない。
教員の負担解消に向け作業を急ぎたい」とする。
県内の県市町村教委では大半がネットワークをLGWANと別回線で運用している。
教員のPC業務軽減へ回線分離
倉敷市教委、データ処理円滑に
倉敷市教委は、市内の公立学校の教員らが学校で使っているパソコン(PC)のネットワークを、全国約1700自治体を結ぶ総合行政ネットワーク(LGWAN)から分離する。
LGWANのセキュリティーが今春から強化されたのに伴い、市教委もシステムを強靱(じん)化したことで、教員がPCに外部データを取り込む際などに安全対策を施す手間が加わり、残業時間が増えたため。
11月末までに回線を分離し、教員らの負担を解消する。
LGWANに関しては、国が個人情報保護対策の一環で2015年にネットワークの強靱化を表明。
各自治体に外部データを扱う際、ウイルスを除去する無害化処理を行うよう要請した。
市は今年3月に体制を整えた。
市教委は約10年前、ネットワークをセキュリティーが充実したLGWANの関連回線に一部乗り入れた。
以来、PCを各教員に1台配備し、教員が授業の教材作りなどで日常的に使っている。
市に倣って4月から強靱化体制を敷き、教員用PCへの公務用USBメモリーなどの接続を禁止。
教員がイラストや写真を外部から取り込んだり、PC内のデータを授業で使うため持ち出したりする際は、同メモリーなどを接続できる外部ネットワーク専用の限られた職員共用PCと、教員用PCの両方で同一の無害化ソフトを利用。
データは差し出し側のPCで処理し、もう一方のPCで受け取る。
利用が集中したり、写真を処理したりする際は最大20分掛かる場合もあり、教員から不便を訴える声が続出。
市教委は6月、市立全95小中・支援学校を対象にアンケートを実施。
4、5月の残業が月平均で12・6時間増えたことが分かった。
回答者の95%が負担が増加したとし、「残業や休日出勤が増えた」と答えた教員も75%を占めた。
このため市教委は、ネットワーク改修事業費として補正予算に440万円を計上。
11月末までにLGWANと市教委のネットワークを切り離し、強靱化前の利用環境に戻す。
市教委情報学習センターは「教員らの負担増は想定を大幅に超えていた。
現場に迷惑が掛かり申し訳なく思っている」とし、「改修後もネットワークの安全性に問題はない。
教員の負担解消に向け作業を急ぎたい」とする。
県内の県市町村教委では大半がネットワークをLGWANと別回線で運用している。