平成29年12月1日 時事通信
斎藤健農水大臣の会見(12月1日)

おはようございます。
私からは1点、報告がある。農林水産省では、今年7月の九州北部豪雨による流木災害の発生を受けて、全国の中小河川の緊急点検を実施する国土交通省と連携して、山地災害危険地区等について緊急点検を実施した。
この点検によって、緊急的・集中的に流木対策が必要な箇所として抽出された約1200地区において、今後おおむね3カ年、事業費約600億円の規模で、流木対策を推進することとする。
具体的には、先月取りまとめられた流木災害等に対する治山対策検討チームの中間取りまとめで示された対策、つまり流木補足式治山ダムの設置、間伐等の森林整備を実施していく。
詳細はこのあとプレスリリースさせていただく。
私からは以上だ。
◇
Q、昨日の農水省の食糧部会で、主食用米の需給見通しが公表された。需要に見合った18年産米の生産量は735万トンで、17年産の生産数量目標と比べると横ばいだ。
国による配分がなくなるなどコメ政策の大きな転換点を迎えるが、需給見通し全般についての所見は。
A、昨日、米穀の需給および価格の安定に関する基本指針を策定して、その中で今後の主食用米の需給見通しは今ご案内のように、29(2017)年7月から30(2018)年6月までの需要について、取引価格の上昇による需要量に及ぼす影響をトレンドから算出した752万トンから8万トン低い水準である744万トンで、来年6月末在庫が187万トンと見込んだ。それから30年産の生産量については、31(2019)年6月末の在庫量を安定供給が確保できる水準である180万トンとなるものとして、29年産と同水準の来年の生産量735万トンとしているところで、これにより需給は安定していくのではないかと見ている。
価格にも関心があるかもしれないが、これはいろんな要素があるので。天候のこともあるだろうし見通すこともできないが、今後需給見通しを踏まえて、民間における取引動向や米価動向はしっかり注視していきたい。現時点ではそういうことだ。
Q、需要についても触れられていたが、744万トンという今年から来年にかけての数字は、これまでの見通しよりも下方修正されている。相対取引価格が上昇傾向にあるという記載もあったけれど、この需要減少の要因についてはどう考えるか。
A、最近の取引価格の上昇によって、価格が上昇しない時に比べて、これは下方に力が働くのかなということで、8万トンと見込ませていただいたということだ。
Q、3日からWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)の年次会合がマニラで開かれる。クロマグロの管理をめぐって北小委員会で合意された日本提案もテーマになると思うが、会合全体を通して期待するテーマは。
A、3日から7日までマニラでWCPFC年次会合が開催されるわけだが、8月に北小委員会で作成された、太平洋クロマグロの保存管理措置案の採択を含めて議論されるということなので、わが国としてはこの採択がしっかり行われていくことを目指していくということだろうと思う。
Q、コメについて。今年は業務用米を中心にコメが値上がりしていて、外食産業などで値上がりが続いている。これがコメ離れにつながる恐れはないか。
A、直接コメ離れにつながっていくかどうかは分からないけれども、ただ農林水産省としては、その外食・中食産業の方々から、私も直接価格について「ずいぶん高くなって影響が出るんだ」という話を伺っている。従って大事なことは、外食・中食産業の人達と生産者の人達のマッチングをちゃんとしていくと。生産者の方も「安定的な価格で何年か契約で買っていただけるということであれば、そういう人が見つかるのであれば、そういう生産をしたい」という方もまだまだ出てくると思うので、そういうマッチングの支援をしっかりわれわれではしていきたいなと思っている。
Q、先週、規制改革推進会議が卸売市場法の見直しを議論した。農水省としても与党に対し見直しの柱立てを示している。現時点での役所としての見直しの方向性とスケジュールは。一方で、一部からは「慎重に」という声も出ている。受け止めや考えは。
A、そもそも私どもの認識としては、最近の流通の実態を見ると、生鮮品のままでの需要は減少する一方で、加工食品や外食での需要が拡大してきていると。こうした消費者のニーズの変化に対応していくことが流通に今求められているのだろうと。また、需要の多様化に伴って、産直取引だとか直売所やインターネット通販での購入等、流通チャンネルも多様化している。ただ一方で、卸売市場についてはきのうも国会で答弁させていただいたが、集荷、分荷、価格形成、代金決済等の重要な機能を果たしてきているわけだ。これを踏まえながらも、一方では最近中央卸売市場からより規制がゆるやかな地方卸売市場へ転換したり、あるいは卸売業者や仲卸業者が子会社を設立して規制の掛からない市場外取引を行うなど、そういう実態も出てきているわけなので、これも繰り返しになるけれども、こういう環境変化を踏まえて、生産者・消費者双方がメリットを受けられ、また卸売市場関係者も経営を発展させることができる食品流通構造の実現を目指して、今最終調整を行っているところだ。
Q、政治資金について。報告書が出て、国から補助金を受けている企業は献金できないという規制に関して、農業関係は裾野が広い補助金が多いので、補助金を受け取った企業が政治家に献金するケースが結構たくさんあるということで、農水省としてもある程度周知はしているようだが、実態としては不十分で献金されているようだ。今後の対応は。
A、27(2015)年5月に総務省で、国から補助金等の交付を受けた会社・その他の法人の寄付制限に関するガイドラインというものが策定されているわけであって、これを踏まえて農林水産省においても…これは他省もそうなのだが、政治資金規正法の寄付制限の例外に該当するか否かを分類して、その結果を補助金等の交付決定を法人に通知する際に、合わせて通知している。ただ、今おっしゃられたように、それでも今回のようなケースが出てきているということなので、今後とも補助金等を受ける全ての法人に法律の趣旨が徹底されるように、適切に通知していくことが必要だなと思っているところだ。
Q、われわれが取材した範囲では(献金先は)農水省が多かったが、何か農水省独自の対応が必要なのか、それとも全般的に政府として見直す必要があるのか。
A、私どもとしては、こういうきちんとしたガイドラインができたので、これをやっぱり徹底して、交付を受ける方に通知していくということが大事なんだろうということだと思うので、ちょっと「なぜ農水省だけ」というところの分析はできていないが、対策としてはその通知を徹底するということが大事なのじゃないかなと思う。
Q、コメについて。生産調整の廃止に伴う全国組織について、年内にも設立という話も出ているが、一方で「事実上の減反継続になるのでは」という指摘もある。いま一度、懸念と期待する役割を。
A、いろいろ報道で出ているようだけれど、ちょっと改めて整理してお話しすると、民間団体主催の全国組織の構成や機能については、立ち上げのスケジュールも含めて、現在全国農業協同組合中央会を中心に検討が行われていると。そしてその検討においては、主な機能として、マーケットインに基づく実需者と産地とのマッチングの支援等が考えられていると私どもは承知している。従来から申し上げているけれども、今般のコメ政策の見直しの趣旨は、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、生産者が中心となって需要に応じた生産販売を行うというところにあるわけなので、民間団体主催の全国組織についても、生産量の調整や配分といったことではなくて、このコメ政策見直しの趣旨に沿ったものになっていくものと私どもは考えている。
Q、政治資金について。大臣自身の政治団体への寄付で、問題になるようなものは上がっていないか。
A、まあ、ちゃんとやっているつもりなので、上がっていないはずですけどね。これはどの政治家もそうかもしれないが、なかなか寄付を受ける時に、どんな補助金を受けているかを全部チェックするというのは現実に不可能なので、会社で役所からの通知に従って対応してもらわないと、なかなかわれわれはやりきれないというところもあろうかと思う。感想めいたことを申し上げましたね。
Q、流木対策の意義は。森林環境税について、自民党の税調で2024年から開始という方向性が固まった。林野庁としては19年から森林管理システムをやりたいということで、もしこのまま24年からとなった場合、管理システム導入時期をずらすといったことは考えられるのか。ずらさないのであれば財源をどうするのか。
A、まず前者だけれども、これはもうご案内の通りだと思うけれど、今年7月の九州北部豪雨で本当に大きな流木災害が出たということを契機に、今後こういうことが起こらないようにという趣旨で点検しているので、それに沿ったものであるということだ。
それから森林環境税については、今まさに最終調整をしているところなので、これがうまくいかなかった場合にどうするんですかという質問には、みんな今実現に向けて努力しているところなので、組織のトップとしてそういう前提での質問にはお答えしたくないなと思う。
ありがとうございました。
斎藤健農水大臣の会見(12月1日)

おはようございます。
私からは1点、報告がある。農林水産省では、今年7月の九州北部豪雨による流木災害の発生を受けて、全国の中小河川の緊急点検を実施する国土交通省と連携して、山地災害危険地区等について緊急点検を実施した。
この点検によって、緊急的・集中的に流木対策が必要な箇所として抽出された約1200地区において、今後おおむね3カ年、事業費約600億円の規模で、流木対策を推進することとする。
具体的には、先月取りまとめられた流木災害等に対する治山対策検討チームの中間取りまとめで示された対策、つまり流木補足式治山ダムの設置、間伐等の森林整備を実施していく。
詳細はこのあとプレスリリースさせていただく。
私からは以上だ。
◇
Q、昨日の農水省の食糧部会で、主食用米の需給見通しが公表された。需要に見合った18年産米の生産量は735万トンで、17年産の生産数量目標と比べると横ばいだ。
国による配分がなくなるなどコメ政策の大きな転換点を迎えるが、需給見通し全般についての所見は。
A、昨日、米穀の需給および価格の安定に関する基本指針を策定して、その中で今後の主食用米の需給見通しは今ご案内のように、29(2017)年7月から30(2018)年6月までの需要について、取引価格の上昇による需要量に及ぼす影響をトレンドから算出した752万トンから8万トン低い水準である744万トンで、来年6月末在庫が187万トンと見込んだ。それから30年産の生産量については、31(2019)年6月末の在庫量を安定供給が確保できる水準である180万トンとなるものとして、29年産と同水準の来年の生産量735万トンとしているところで、これにより需給は安定していくのではないかと見ている。
価格にも関心があるかもしれないが、これはいろんな要素があるので。天候のこともあるだろうし見通すこともできないが、今後需給見通しを踏まえて、民間における取引動向や米価動向はしっかり注視していきたい。現時点ではそういうことだ。
Q、需要についても触れられていたが、744万トンという今年から来年にかけての数字は、これまでの見通しよりも下方修正されている。相対取引価格が上昇傾向にあるという記載もあったけれど、この需要減少の要因についてはどう考えるか。
A、最近の取引価格の上昇によって、価格が上昇しない時に比べて、これは下方に力が働くのかなということで、8万トンと見込ませていただいたということだ。
Q、3日からWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)の年次会合がマニラで開かれる。クロマグロの管理をめぐって北小委員会で合意された日本提案もテーマになると思うが、会合全体を通して期待するテーマは。
A、3日から7日までマニラでWCPFC年次会合が開催されるわけだが、8月に北小委員会で作成された、太平洋クロマグロの保存管理措置案の採択を含めて議論されるということなので、わが国としてはこの採択がしっかり行われていくことを目指していくということだろうと思う。
Q、コメについて。今年は業務用米を中心にコメが値上がりしていて、外食産業などで値上がりが続いている。これがコメ離れにつながる恐れはないか。
A、直接コメ離れにつながっていくかどうかは分からないけれども、ただ農林水産省としては、その外食・中食産業の方々から、私も直接価格について「ずいぶん高くなって影響が出るんだ」という話を伺っている。従って大事なことは、外食・中食産業の人達と生産者の人達のマッチングをちゃんとしていくと。生産者の方も「安定的な価格で何年か契約で買っていただけるということであれば、そういう人が見つかるのであれば、そういう生産をしたい」という方もまだまだ出てくると思うので、そういうマッチングの支援をしっかりわれわれではしていきたいなと思っている。
Q、先週、規制改革推進会議が卸売市場法の見直しを議論した。農水省としても与党に対し見直しの柱立てを示している。現時点での役所としての見直しの方向性とスケジュールは。一方で、一部からは「慎重に」という声も出ている。受け止めや考えは。
A、そもそも私どもの認識としては、最近の流通の実態を見ると、生鮮品のままでの需要は減少する一方で、加工食品や外食での需要が拡大してきていると。こうした消費者のニーズの変化に対応していくことが流通に今求められているのだろうと。また、需要の多様化に伴って、産直取引だとか直売所やインターネット通販での購入等、流通チャンネルも多様化している。ただ一方で、卸売市場についてはきのうも国会で答弁させていただいたが、集荷、分荷、価格形成、代金決済等の重要な機能を果たしてきているわけだ。これを踏まえながらも、一方では最近中央卸売市場からより規制がゆるやかな地方卸売市場へ転換したり、あるいは卸売業者や仲卸業者が子会社を設立して規制の掛からない市場外取引を行うなど、そういう実態も出てきているわけなので、これも繰り返しになるけれども、こういう環境変化を踏まえて、生産者・消費者双方がメリットを受けられ、また卸売市場関係者も経営を発展させることができる食品流通構造の実現を目指して、今最終調整を行っているところだ。
Q、政治資金について。報告書が出て、国から補助金を受けている企業は献金できないという規制に関して、農業関係は裾野が広い補助金が多いので、補助金を受け取った企業が政治家に献金するケースが結構たくさんあるということで、農水省としてもある程度周知はしているようだが、実態としては不十分で献金されているようだ。今後の対応は。
A、27(2015)年5月に総務省で、国から補助金等の交付を受けた会社・その他の法人の寄付制限に関するガイドラインというものが策定されているわけであって、これを踏まえて農林水産省においても…これは他省もそうなのだが、政治資金規正法の寄付制限の例外に該当するか否かを分類して、その結果を補助金等の交付決定を法人に通知する際に、合わせて通知している。ただ、今おっしゃられたように、それでも今回のようなケースが出てきているということなので、今後とも補助金等を受ける全ての法人に法律の趣旨が徹底されるように、適切に通知していくことが必要だなと思っているところだ。
Q、われわれが取材した範囲では(献金先は)農水省が多かったが、何か農水省独自の対応が必要なのか、それとも全般的に政府として見直す必要があるのか。
A、私どもとしては、こういうきちんとしたガイドラインができたので、これをやっぱり徹底して、交付を受ける方に通知していくということが大事なんだろうということだと思うので、ちょっと「なぜ農水省だけ」というところの分析はできていないが、対策としてはその通知を徹底するということが大事なのじゃないかなと思う。
Q、コメについて。生産調整の廃止に伴う全国組織について、年内にも設立という話も出ているが、一方で「事実上の減反継続になるのでは」という指摘もある。いま一度、懸念と期待する役割を。
A、いろいろ報道で出ているようだけれど、ちょっと改めて整理してお話しすると、民間団体主催の全国組織の構成や機能については、立ち上げのスケジュールも含めて、現在全国農業協同組合中央会を中心に検討が行われていると。そしてその検討においては、主な機能として、マーケットインに基づく実需者と産地とのマッチングの支援等が考えられていると私どもは承知している。従来から申し上げているけれども、今般のコメ政策の見直しの趣旨は、行政による生産数量目標の配分に頼らずとも、生産者が中心となって需要に応じた生産販売を行うというところにあるわけなので、民間団体主催の全国組織についても、生産量の調整や配分といったことではなくて、このコメ政策見直しの趣旨に沿ったものになっていくものと私どもは考えている。
Q、政治資金について。大臣自身の政治団体への寄付で、問題になるようなものは上がっていないか。
A、まあ、ちゃんとやっているつもりなので、上がっていないはずですけどね。これはどの政治家もそうかもしれないが、なかなか寄付を受ける時に、どんな補助金を受けているかを全部チェックするというのは現実に不可能なので、会社で役所からの通知に従って対応してもらわないと、なかなかわれわれはやりきれないというところもあろうかと思う。感想めいたことを申し上げましたね。
Q、流木対策の意義は。森林環境税について、自民党の税調で2024年から開始という方向性が固まった。林野庁としては19年から森林管理システムをやりたいということで、もしこのまま24年からとなった場合、管理システム導入時期をずらすといったことは考えられるのか。ずらさないのであれば財源をどうするのか。
A、まず前者だけれども、これはもうご案内の通りだと思うけれど、今年7月の九州北部豪雨で本当に大きな流木災害が出たということを契機に、今後こういうことが起こらないようにという趣旨で点検しているので、それに沿ったものであるということだ。
それから森林環境税については、今まさに最終調整をしているところなので、これがうまくいかなかった場合にどうするんですかという質問には、みんな今実現に向けて努力しているところなので、組織のトップとしてそういう前提での質問にはお答えしたくないなと思う。
ありがとうございました。