令和3年2月22日 13:15~
令和3年2月22日
市長定例記者会見
新型コロナウィルス感染症が連日報道されるようになって1年が過ぎましたが、収束には至っていません。
住民の皆さんには、長期間、感染防止対策にご協力いただいておりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
また、感染症との闘いの最前線に立ち続ける医療、介護、福祉の現場をはじめ、
住民生活を支えるためご尽力いただいている全ての方々に改めて心から敬意と感謝を申し上げます。
国では、コロナワクチンの薬事承認がなされ、いよいよワクチンの接種がはじまりました。
本市でも「ワクチン接種推進室」を設置し、住民の皆様がワクチン接種を適切に受けられるよう、医療機関にご協力いただき準備を進めています。
このような環境の中で、工夫しながら、津山を元気に明るくする取り組みがあります。
清泉小学校では、地域住民を励まし、心を一つにして頑張ろうと応援ソングを作り、
津山東中学校では医療従事者に温かいメッセージを届けてくれました。
また、先日20日に津山東高校食物調理科の生徒13人が、モナコ公国のおもてなし料理をオンライン上で披露する
(内閣官房オリ・パラ事務局が主催する)ホストタウンサミット2021に挑戦しました。
高校生が、食材をはじめ津山の良さを自信を持って、堂々と世界に向けて発信しました。
このような津山の若者を誇らしく、自慢に思っています。
3月定例市議会への提出議案について(抜粋表記)
今議会の当初に提出を予定しております議案等は,当初予算議案18件、補正予算議案12件、条例議案16件、その他議案8件及び報告案件1件の計55件でございます。
また、追加提出議案といたしまして、人事案件3件を予定しております。
令和3年度当初予算(案)及び令和2年度第8次補正予算(案)の概要について
本市の財政は、第三セクター等改革推進債の発行に伴う元利償還金の長期負担に加え、
高齢化の進行に伴う社会保障関係経費、大規模な建設事業に伴う一部事務組合負担金の高止まりなどから、
収支見通しは依然として厳しい状況が見込まれます。
本市の財政状況につきましては、昨年11月に令和元年度決算、
令和2年度決算見込みや地方財政計画を基にローリングを行った長期財政見通しをお示ししたところです。
その際は、感染症対策事業の実施に5億円の財政出動、財政構造改革に向けた取組を歳入歳出合計で9.5億円などと見込み、
これを確実に実行することで、令和12年度基金残高10億円をどうにか確保できる見通しでありました。
その後、感染症への対応として、更に必要な生活支援、経済対策、収束後を見据えた施策を追加し、
積極的な事業展開を図るための補正予算を編成したことから、第7次補正予算までに8.6億円の一般財源を要することとなりました。
財政構造改革の取組については、感染症の影響による経済情勢からも厳しさを増すこととなりましたが、
持続可能な行財政運営、地域社会の確立を目指すためには、この取組を着実に推し進めていかなければならないと考えております。
令和3年度予算は、感染症の影響により法人市民税をはじめとする市税の減収が見込まれるなど、
極めて厳しい状況の中で、既存事業の目的、実績や効果を、効率性、有効性などの観点から徹底的に検証し、
事業の重点化、統廃合、民間活力導入の検討などを実施するとともに、財政構造改革の取組強化期間の2年目であることから、
一般財源ベースでゼロシーリングとして編成いたしました。
今年度の予算額に対し、次年度予算のシーリング(概算要求基準)の金額が伸び率ゼロの場合、これをゼロ・シーリングとよぶ。
このような中にあっても、最終年を迎える「第5次総合計画中期実施計画主要事業」はもとより、
津山市の未来を切り拓くための「第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略事業」を推進することとし、
また、新年度早々から取り組む新型コロナウイルス感染症対策事業を盛り込んで、取りまとめたところであります。
令和3年度一般会計当初予算について説明申し上げます。
当初予算額につきましては、
457億300万円、令和2年度当初予算と比較しまして、2億4,000万円、0.5%の減となっております。
そして、新型コロナウイルス感染症対策事業につきましては、感染症対策、生活支援や経済対策などに、
22事業、4億4,200万円を計上しております。
新年度予算に計上した主な事業を申し上げますと、まず、総務費では、県北初となる
「配偶者暴力相談支援センター運営事業(新規)」に646万円、
「グラスハウス利活用事業(新規)」に3,150万円、
グラスハウスの運営を、RO方式とコンセッションを合わせたPFI手法で、公民連携による収益事業に転換します。
「街路灯一斉LED化事業(新規)」に令和13年度までの債務負担行為で7,520万円、
これは、LED化改修で削減が見込まれる電気代で、市内全域の街路灯約800施設のLED化と10年間の維持管理を賄う、民間活力導入による取組です。
「マイナンバーカード取得促進事業(拡充)」に1億393万円、新規取得促進に取り組み、普及率の向上を目指します。
次に、民生費では、
「子どもの学習・生活支援事業(新規)」に845万円、
子どもたちの将来が、生まれ育った環境によって左右されることのないよう、学習支援や居場所づくり、
更には、保護者に対する学習の重要性の理解を支援してまいります。
また、「放課後児童健全育成事業」に3億3,239万円、
「子ども医療費公費負担事業」に4億1,685万円、
これらの事業にも継続して取り組み、子どもたちの健全育成を支援してまいります。
次に、衛生費では、新たに地域医療の充実、発展のための「不採算地区公的病院等支援事業(新規)」に1,000万円、
医療資源不足が危惧される不採算地区において地域医療を担う「日本原病院」の運営を、
奈義町と連携し、特別交付税制度を活用して支援してまいります。
「不妊不育治療支援事業」に1,100万円、
これまでに特定不妊治療の助成回数の増加や、市独自に令和元年度から一般不妊治療に対する助成制度を創設するなど、
拡充を行ってまいりましたが、不妊に悩まれるご夫婦が安心して治療に臨んでいただけるよう、引き続き支援してまいります。
そして、新型コロナウイルス感染症対策関連としまして、
「ワクチン接種協力医療機関等支援事業(コロナ対策)」に7,510万円、
新型コロナウイルスワクチン接種に協力いただける医療機関を支援し、ワクチン接種が適切かつ円滑に実施できるよう努めてまいります。
「PCR検査等費用助成事業(コロナ対策)」に2,000万円、
感染者が発生した事業所、福祉施設などで、行政検査の対象外となった従業者や入所者の方々のPCR検査の費用を助成し、
感染拡大の防止などに努めるものです。
次に、労働費では、「IJUトータルサポート事業」に3,847万円、
「新規学卒者地域内就職応援事業」に1,056万円、
これらの事業で、本市への移住・定住の促進、新規学卒者の地域内企業への就職者増加に、
引き続き取り組むとともに、新型コロナウイルス感染症対策関連としまして、
「雇用創出・確保事業(コロナ対策)」に5,000万円、
感染症の影響により、就職先が決まらない新規学卒者、働き場所を失ったパート・アルバイトの方々を引き続き支援してまいります。
次に、農林水産業費では、「集落営農基盤強化事業(拡充)」に8,029万円、
この事業では新たに、中規模な担い手が、国・県事業規模まで耕作面積を拡大するための機械の導入支援、
また、農地管理の負担軽減に向けた実証事業に取り組みます。
「つやま和牛ブランド化事業(拡充)」に8,417万円、
つやま和牛の流通量を確保し、ブランド化を加速させていくため、将来的には200頭、月平均で10頭の出荷規模を目指しておりますが、
令和3年度は40頭分を増額し、これまでの月平均5頭から7頭に引上げます。
「木材利用・普及啓発事業」に5,500万円、
これは、住宅の新築、リフォームの際、積極的な地域材利用を促進するための補助制度で、引き続き、地域材の需要拡大を支援してまいります。
また、森林整備における課題解決を図るための、「民有林整備事業(新規)」に2,420万円、
これは、保育間伐、森林作業道補修や皆伐再造林などの助成を行うもので、地域の林業振興を支援してまいります。
次に、商工費では、新たな取り組みとして、「中心市街地街なみ形成事業(新規)」に600万円、
この事業では、今津屋橋北詰からザ・シロヤマテラス津山別邸までのエリアを重点地域として位置付け、
建物の改修、除却などを支援し、市の玄関口の景観形成を図ってまいります。
「空き店舗等活用賑わい創出支援事業」に1,200万円、
引き続き、中心商店街や、城東・城西地区への店舗の立地を支援し、商業活性化に努めてまいります。
「つやま産業支援センター企業サポート事業」に1億円、企業の経営力強化、創業・新事業の創出、
人材育成などに取り組むとともに、新たに、Webサイト「津山支縁プロジェクト」を活用したスマートフォン用アプリを開発し、商品販売促進にも取り組みます。
新技術導入支援策として取り組む「IoTラボ設置事業(新規)」に330万円、
これは、津山高専の地域企業との共同開発環境整備のため、5G無線基地局の設置を支援するものです。
続いて、新型コロナウイルス感染症対策関連としまして、「事業継続支援事業(コロナ対策)」に2億400万円、
感染症の影響が長期化する中、売上が30%以上減少する個人及び法人事業者に対し、
事業継続を支援するための支援金を支給し、地域経済の維持、活力向上を図ってまいります。
観光分野では、「デスティネーションキャンペーンによる観光地づくり事業(新規)」に900万円、
JR6社、地方自治体、観光事業者などがタイアップして行うキャンペーン事業に参画し、本市の情報発信や新たな観光資源の発掘に取り組んでまいります。
「春はつやま」誘客促進事業(新規)」に2,500万円、
伝統工芸、食、歴史的建造物などの津山遺産を中心に、イベントや観光地などを一体的にPRすることで、
観光誘客に取り組んでまいります。
次に、土木費では、「道路維持管理費(拡充)」に1億5,000万円、
市道の舗装や排水路等の維持管理が積極的に実施できるよう、前年度に対して、5,000万円増額計上しました。
社会資本整備総合交付金事業で「交通安全対策事業」に2億8,011万円、
「橋りょう改良事業」に1億5,053万円、
重要な交通インフラである市道、市道橋の補修、改良に取り組み、住民生活の安全安心を高めてまいります。
「重要伝統的建造物群保存事業(拡充)」に9,675万円、
この事業では、城東地区、及び昨年選定された城西地区の重要伝統的建造物群保存地区の歴史的風致を後世に継承していくため、
建造物の修理、修景を推進してまいります。
「津山駅舎バリアフリー化整備事業」に1,000万円、
これは、エレベーターの設置など、JRが実施する津山駅舎のバリアフリー化を支援するもので、
令和3年度は仮設工事に着手し、完成は令和4年度となります。
次に、消防費では、「防災基盤整備事業」に7,449万円、
消防機庫の新築1棟、防火水槽の新設1基に取り組むほか、消防ポンプ自動車1台、小型動力ポンプ7台、積載車6台などの更新を行い、
地域防災力の中核を担う消防団活動の強化充実を図ってまいります。
最後に、教育費では、「確かな学力向上対策事業(拡充)」に5,738万円、
問題データベースの活用、英語活動講師の派遣、学級編制弾力化のための非常勤講師の配置などを総合的に実施し、
学校教育の充実を図ってまいります。
「学校ICT活用推進事業(新規)」に438万円、
児童・生徒一人一人のレベルにあった個別学習向けドリルを、タブレット端末で利用するもので、
本年度導入した児童・生徒用のタブレット端末を有効に活用し、学力向上に取り組んでまいります。
「学校運営協議会 コミュニティ・スクール推進事業(新規)」に16万円、
これは、保護者や地域住民が学校運営に参画する学校運営協議会を、新たに立ち上げるもので、
初年度は津山東中学校で取り組み、今後各小中学校への展開を図ってまいります。
以上、主なものについてご説明いたしました。
続いて、令和2年度第8次補正予算についてです。
第8次補正予算では、各事務事業の確定見込に伴う事業費の調整を中心に編成しており、13億238万円を減額しております。
主なものとしましては、ふるさと津山サポート寄附金の実績見込みにより、「ふるさと津山サポート基金積立金」を9,889万円減額、
「小桁ごみ焼却施設解体撤去事業」の今年度の事業費確定により、1億1,967万円を減額したほか、
本年度実施した「新型コロナウイルス感染症対策事業」の実績見込みにより、対策事業全体で、5億2,588万円を減額しております。
これら事務事業の確定に伴う調整や、歳入の確定見込みにより、財政調整基金からの繰入金を、12億8,848万円減額しております。
これらの内容を取りまとめた令和3年度当初予算、及び令和2年度第8次補正予算を、今回の3月定例市議会に提出することとしております。
また、先月成立しました国の補正予算(第3号)に対応するための補正予算につきまして、現在取りまとめを行っています。
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策、防災・減災、国土強靭化の推進など安全・安心の確保に資する事業など中心に編成した第9次補正予算を、
同じく3月議会に追加提出させていただくこととしております。
「津山配偶者暴力相談支援センター」の開設について
DV相談をはじめとする相談については、これまでも取り組んできたところでありますが、DV相談件数は、全国的にも増加傾向にあります。
また、昨今のコロナウイルス感染拡大に伴う、外出自粛などによる不安からのストレスにより、DVの増加が懸念されています。
本市としては、DV相談、支援体制をより充実し、令和3年4月1日に配偶者暴力相談支援センターを
津山男女共同参画センター「さん・さん」内に開設いたします。
このセンターは、岡山県北では、初めての設置となります。
これまで、被害者の自立に向けた医療保険や年金に関する手続きに必要となるDV証明書は、
県南のセンターに出向いて手続きを行う必要がありました。このたびの開設により、
本市でも、証明書の発行を行うことができるようになるなど、被害者支援のためのコーディネートを迅速かつ円滑に進められるようになります。
また、配偶者暴力相談支援センターを中心に、津山圏域定住自立圏内の各町とも連携を図り、
円滑な被害者支援を進めるとともに、潜在的な被害者などに対しても、DVに対する防止啓発に取り組んでいくことといたしております。
体制は、専門の相談員を2名配置し、相談時間は、原則午前10時から午後6時で実施します。
「春はつやま」について
本市では、3月から5月までの期間を「春はつやま」をスローガンに、地域や民間事業者の皆様と連携を図りながら、
観光誘客の促進に力を入れて取り組んでいるところです。
お手元に今春の魅力を詰め込んだ「春はつやま」観光PRリーフレットをお配りしておりますのでご覧ください。
今春は、津山遺産(伝統工芸、食、歴史的建造物等)をキーワードに、博物館都市を目指して津山市内各地のイベントやまつり、
観光地等をつなぎ一体的にPRを行ってまいります。
主なものとしては、2月20日から開催されている梅まつりを皮切りに、4月のさくらまつり、
5月の牛うまっ王選手権、5周年を迎えるまなびの鉄道館での記念事業や扇形こどもまつり、
津山文化センターでの音楽イベント、津山青年会議所及び津山商工会議所青年部等と連携した光のイベントなどを開催する予定です。
また、ポート・アート&デザイン津山、津山郷土博物館、津山洋学資料館などで実施される企画展、
さらには、花めぐりスタンプラリー、城西おかげめぐり等の観光企画や、作州絣、横野和紙、豆腐作りなどの「春の体験プログラム」も実施する予定です。
5月下旬には、全国城下町シンポジウム津山大会も予定されており、「春はつやま」と全国的に周知されるよう知名度を高める取組を展開し、
さらなる観光誘客を図ってまいります。
なお、各イベントにおいては、新型コロナウイルス感染症対策を十分に施しながら実施する予定としてますが、
感染状況によっては規模縮小及び中止となる場合もありますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
日本航空株式会社との新ジャパンプロジェクトの実施について
「春はつやま」の一環として、国内外に航空路線を持ち、旅行事業、各種PR広告など、多くのノウハウを有する日本航空株式会社様と連携して、
本年3月に「新ジャパンプロジェクト」を実施します。
このプロジェクトでは、日本航空株式会社様のノウハウやネットワークを活用し、本市の地域の魅力・価値を高め、
国内外におけるヒトとモノの循環・流動の拡大を目的に実施するものです。
内容といたしましては、機内誌「SKYWARD」への特集記事の掲載や、
国内線ファーストクラス機内食に津山地域等の食材を使用したメニュー提供と紹介等を予定しています。
詳細につきましては、2月24日水曜日14時から「ザ・シロヤマテラス津山別邸」にて、日本航空様との共同記者会見を開催いたします。
"春はつやま"における情報発信・PRに多大な効果があると期待しており、
さらなる本市の知名度の向上、観光振興を図ってまいりたいと考えています。