最近の私の悩みは、本の置き場所に窮していることだ。
既にレンタル倉庫は活用済み。ダンボール20箱分の本が、倉庫のどこかに眠っている。だいぶ、すっきりしたと安堵していたら、何時の間にやら本棚はいっぱいで、床に本が積み重なっている。
表題の本を読んで、ハタと手を打った。なるほど、なるほど。たしかに最近の漫画は、やたらと長編が多い。その原因を、漫画出版業界の構造的問題だと指摘した竹熊氏の主張には肯けるものがある。簡単に説明すると、安い原稿料で週刊連載(この段階では収支はトントン)をして人気を広め、単行本(利益率高し)で採算を取る。だから、人気のある漫画ほど、不必要に長く連載して雑誌の売り上げを維持する。エンドレスなバトルを展開することの多い、週刊少年ジャンプなどはその典型だと言える。
私が子供の頃は、それほど長編の漫画はなかった。せいぜいが3巻から5巻程度で完結していた。ところがだ、最近の漫画ときたら長い、長い。ちょっと本棚を覗き、私が手元に置いたものをチェックすると、その長さに唖然とする。
「SLUM DUNK」31巻。「ピアノの森」13巻。「BANANA FISH」11巻。「ピグマリオ」30巻。「オフサイド」29巻・・・
こりゃ、いくらスペースがあっても足りないはずだ。なぜ、長編とならざる得ないのか。この問題を雑誌の販売と、原稿料の安さ、単行本の印税と絡めて総合的に分析した柱F氏の主張には一理あると思う。
現在、漫画の発行部数は最盛期に遠く及ばない。漫画家や出版社は、それを新・古書店や漫画喫茶らの責任として声を荒げるが、果たして本当にそうだろうか。いくら好きな漫画でも、あまりに長いと置き場所に困るし、出費も馬鹿にならない。漫画の単行本の売れ行きが下がるのも、ある意味当然だという竹熊氏の見解には、私も大いに同意できる。
なにも頭ごなしに長編漫画は駄目だとは言わない。長編であることが嬉しい漫画もあるし、長いわりに、その中身の濃さに感服している漫画も多々ある。しかし、それでも全般的に長すぎる傾向は確かにある。それを出版業界の構造的な問題のすり替えだとしたら、やはり同意出来ない。この状況が続くとしたら、世界に冠たる日本の漫画文化も、危ういかもしれない。
既にレンタル倉庫は活用済み。ダンボール20箱分の本が、倉庫のどこかに眠っている。だいぶ、すっきりしたと安堵していたら、何時の間にやら本棚はいっぱいで、床に本が積み重なっている。
表題の本を読んで、ハタと手を打った。なるほど、なるほど。たしかに最近の漫画は、やたらと長編が多い。その原因を、漫画出版業界の構造的問題だと指摘した竹熊氏の主張には肯けるものがある。簡単に説明すると、安い原稿料で週刊連載(この段階では収支はトントン)をして人気を広め、単行本(利益率高し)で採算を取る。だから、人気のある漫画ほど、不必要に長く連載して雑誌の売り上げを維持する。エンドレスなバトルを展開することの多い、週刊少年ジャンプなどはその典型だと言える。
私が子供の頃は、それほど長編の漫画はなかった。せいぜいが3巻から5巻程度で完結していた。ところがだ、最近の漫画ときたら長い、長い。ちょっと本棚を覗き、私が手元に置いたものをチェックすると、その長さに唖然とする。
「SLUM DUNK」31巻。「ピアノの森」13巻。「BANANA FISH」11巻。「ピグマリオ」30巻。「オフサイド」29巻・・・
こりゃ、いくらスペースがあっても足りないはずだ。なぜ、長編とならざる得ないのか。この問題を雑誌の販売と、原稿料の安さ、単行本の印税と絡めて総合的に分析した柱F氏の主張には一理あると思う。
現在、漫画の発行部数は最盛期に遠く及ばない。漫画家や出版社は、それを新・古書店や漫画喫茶らの責任として声を荒げるが、果たして本当にそうだろうか。いくら好きな漫画でも、あまりに長いと置き場所に困るし、出費も馬鹿にならない。漫画の単行本の売れ行きが下がるのも、ある意味当然だという竹熊氏の見解には、私も大いに同意できる。
なにも頭ごなしに長編漫画は駄目だとは言わない。長編であることが嬉しい漫画もあるし、長いわりに、その中身の濃さに感服している漫画も多々ある。しかし、それでも全般的に長すぎる傾向は確かにある。それを出版業界の構造的な問題のすり替えだとしたら、やはり同意出来ない。この状況が続くとしたら、世界に冠たる日本の漫画文化も、危ういかもしれない。