ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

どんぐりと山猫 宮沢賢治

2009-04-14 18:58:00 | 
当たり前の話だが、内閣総理大臣は日本の政界で一番偉い。

青雲の志をもって国会の赤じゅうたんを踏んだ以上、その志を実現する手段として、内閣総理大臣を目指すのは当然だ。日本政府の最高責任者として、自らの意志で夢を政策として実現することこそ、政治家の王道であろう。

その意味で、万年野党であることは恥でもある。議会政治のもとでは、健全たる野党の存在は必要不可欠なのは確かだが、野党の立場で出来るのは、せいぜい政治の健全さを看視する程度でしかない。

だからこそ、私は政治家が最高権力を目指すことは当然だと思うし、それを揶揄する安易さには逃げたくない。ただ、まあ、この状況下ではちょっとぐらいからかいたくなる気持ちも出ようってもんだ。

そんな時、思い出されるのが表題の作品。先週末に取り上げた宮沢賢治の短編集「注文の多い料理店」の巻頭を飾る作品だ。

大きいドングリが一番偉い、いや、丸いドングリが一番だ。いやいや、背の高いドングリだと議論がまとまらぬ現状に困った山猫が、人間のイチローを呼んで助言を求めた。

イチローは「一番バカで、めちゃめちゃで、なってなくて、でこぼこのドングリが一番偉い」と言ったところ、それまで騒いでいたドングリは沈黙して争いは収まりましたとさ。

この宮沢賢治の叡智にならって、一番金儲けが上手く、嘘をついても欲しいものを手に入れ、ヤクザを使いこなし、悪辣な手腕を持つものを首相にする」とでもしたら如何か。

これじゃ、首相のなり手がいないと心配なら特典をつければいい。首相の間は、どんなに脱税しようと、あるいは商法違反をしようと、はたまた証券取引法違反をしようと罪は問わない。ただし、その不正はすべて公開されるが、それに我慢できるなら免税、免罪だと。

え?そんなこと、とっくにやっているって。そりゃ、気づきませんで失礼しました。なにせマスコミ様が教えてくれないもんでね。
コメント
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