ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

プロレスってさ 三沢光晴

2009-06-24 12:33:00 | スポーツ
今月中旬に飛び込んできたニュースには哀しくなった。

プロレスラーの三沢選手の死亡の報であった。明るく楽しいプロレスの体現者であり、その早すぎる死は残念でならない。

私が初めて三沢選手の試合を観たのは、彼がまだ全日本プロレスの若手レスラーであった頃だ。当時は前座で越中(後に新日本へ移籍)と全日らしからぬ激しい試合をやり、それが評判になっていた。

私は猪木の新日本プロレスのファンであったので、馬場の全日本プロレスのゆったりとした試合のリズムがあまり好きではなかった。しかし、この三沢vs越中の試合に限っては、まるで新日本のような激しく素早いリズムであったことが、非常に印象に残っている。

越中が移籍して以降、ライバルを失ったせいか一時的に魅力を失していたが、その三沢が二代目ダイガーマスクとしてデビューしたのに驚かされた。天才的な表現力を持った初代タイガー(佐山サトル)に比べると鈍重に見えたが、ヘビー級でありながら俊敏な動きであったことは覚えている。

もっとも私としては、ジャンボ鶴田が引退した時にあっけらかんと「あんな怪物がいたら俺たち何時までも前座だよ。これからが俺たちの時代だね」と語っていた姿が忘れ難い。ひどい言い草だと思ったが、その野心の表れは陰湿ではなく、いささかの潔ささえ感じたぐらいだ。

その後、馬場の死に伴いNOAを立ち上げ、社長としてプロレスの炎を灯し続ける努力を懸命にやり続けていたのは、新聞が伝えるとおりだ。私も馬場が提唱した「明るく楽しいプロレス」の実践者としてのプロレスラー三沢を評価していたので、今回の訃報には残念でならない。

ちなみに死因は試合中のバックドロップによる呼吸機能停止とか。受身の上手い人だと思っていたが、積み重なったダメージや、地上波TVの打ち切りによる心労なども間接的要因としてあったらしい。改めてプロレスは、命がけの演技なのだと確信したものだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする