ヌマンタの書斎

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スパイの告発

2012-06-12 13:30:00 | 社会・政治・一般
なぜこの時期、このタイミングなのだろう。

なにかって、共産シナの大使館員の事件である。どうやらスパイである可能性が高そうだが、それ自体は別に不思議ではない。世界各国にスパイを派遣し、情報戦で勝利してのスパイ活動なんざ、世界各国で行われている。

唯一、日本だけが怪しい。いや、怪しいのではなく、おかしい。現在、日本政府には正式なスパイ機関、いわゆる諜報機関はあるようなないような曖昧な状態に置かれている。いくつかあるにはあるのだが、国内向けの公安を別にすれば、国際的な活動はどうもあまりやっていないらしい。

平和を守るためには、諜報活動は必要不可欠なのが近代国家の常識だが、世界の常識は日本の非常識。中曽根内閣や小泉内閣時代に調査室のようなかたちで取り上げられたほかは、目立った動きはない。おかげで世界各国のスパイは、日本をスパイ天国だと揶揄する有様である。

実際、アメリカが日本に最新の兵器を提供するのを厭う最大の理由は、情報漏えいの可能性が高いことだ。スパイをまともに処罰する機関も法整備もされていない、世界で唯一のお間抜け国家が日本なのだ。

そのお間抜けが、今世界で最も諜報活動を積極的に行っているとされる共産シナのスパイを告発せんとしている。

いったい、どのような意図があるのか私には分からない。スパイの告発は、通常相手国においても似たような反発を招くのが通例だ。大概の場合、スパイ同士を追放し、追放し合うような幕引きを図り沈静化を図ることが多い。

ところが、日本に関する限り、そもそも国家としてスパイの派遣をしているかどうかが怪しい。たぶん、シナは無実の日本人を適当にみつくろってスパイとして告発して、幕引きを図るのではないかと私は予想している。少なくても、一方的に非違を認めることはない。

それはともかく、なぜ日本政府はこの時期に告発したのか。それが分からない。そもそも民主党はシナとのトラブルを厭うこと甚だしい。事なかれ主義が蔓延していえる霞が関の官僚たちも然りだ。おそらく外務省(害有省だと思うが)は苦々しく思っているだろう。知らんぷりを決め込んでいる。

ではなぜ、公安は外交問題に発展するのを承知で、この時期に告発したのか?

もう少し早い時期(春先)ならば、新年度予算獲得と人事考課のための実績作りだと言いたいことろだ。学生の左翼活動が尻つぼみになって以降、冬から春にかけて突然思い出したように元学生の過激派が逮捕されることが多かったが、あれなんぞ公安の自作自演との噂が絶えなかった。まるで公安警察の必要性をアピールするかのような逮捕劇を辟易しながら新聞紙面を見ていた元・学生運動家連中は少なくなかったと思う。

しかし、シナのスパイともなると話が違う。民主党政権にとってマイナスにはなっても、プラスになるとは思えない。してみると、官僚との反目が目立つ政権与党への嫌がらせか?

これまで民主党を支えてきた財務省の勝・事務次官の退任も囁かれているし、予算を通すことの出来ない与党に辟易している官僚は少なくないと聞く。すると、これは公安から民主党へのイエローカードなのか。

面の皮というより羞恥心が、ドジョウなみにヌルヌルしているらしい野田総理は、内閣改造を突発的にやらかして、この場をやりすごす意向らしい。平然と利敵行為をするような政治家を閣僚に選んだことを恥じる気持ちは、まるでないらしい。

本来であるならが、これを機に「スパイ防止法」等の導入を図るのが政府の役目だと思うが、消費税増税しか頭にない野田総理は眼中にないらしい。

おそらく関連はないと思うが、オウムの走る爆弾娘が突如、逮捕されたことでマスコミはシナのスパイ事件などもう過去の彼方へと追いやったようだ。日本を守る気概など皆無の反日自虐政治家の寄り集まりである民主党は、これ幸いと幕引きを図る有様である。

おまけに円は対ユーロで最高値を付け、円高基調は輸出産業に手痛いボディブローを叩きつけるばかり。こうなると、シナのスパイ事件なんざ、引き出しの奥に仕舞い込まれて、今後に活かされる可能性は皆無だ。

私としては、一刻も早く民主党政権には下野していただきたい。これ以上、日本を貶めないでいただきたい。この切なる願いをどうか聞き入れてもらいたいものです。
コメント (2)
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