ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

思い出してね

2012-06-18 11:50:00 | 社会・政治・一般
むかしむかし、あるところに自分の欲望に大変正直な若者がいました。仮にブンちゃんとしましょう。

ブンちゃんは、はっきり言えば女好き。もっといえばSEX大好きで、世界中の女の人と仲良くなりたいと壮大な夢を抱いていました。彼がその夢を実現したいと思い、村を出て、都会で思いっきりその欲望を満たしていました。だけど、それは良識ある世間が許さないことであったので、ブンちゃんは刑務所に入れられてしまいました。

牢屋のなかでブンちゃん反省しました。今度は警察に捕まらずに、もっと堂々と自分のやりたいことをやれるようにしよう。

時は冷戦さなかの時代であり、ブンちゃんの国でも緊張感が張りつめていたものです。ここに目を付けたブンちゃんは偉い。世界は共産主義という悪魔に蹂躙されており、救世主ブンちゃんが世に送り出されて、世の中を愛と平和で統一する指名に目覚めちゃいました。

ブンちゃんは、悪魔である共産主義に対抗するといった看板を掲げて、今まで以上に金、女、名誉といった欲望を満たすべく活動に勤しみ、ついには政府とのつながりまで得て堂々、宗教団体として認められました。

救世主ブンちゃんは、調子こいて世界に乗り出し、世界中の金、女、名誉え得るべく頑張っちゃいました。ところが、キリスト教という古臭い宗教にしがみつく輩が、新たな救世主であるブンちゃんが気に入らず、世界各国で活動を禁止される有様。

そりゃ、悪運払いのツボを売りさばいたり、信者に無給で働かせて金儲けをしたりしたけど、それも世界を救うため。それをカルトだの、霊感商法だの、脱税だのと古臭い考えで、正義の戦いを邪魔するとは、まさに世界はサタンの魔の手に染まっている。

ブンちゃん、ここは頑張らねばと奮闘しましたが、ついにキリスト教原理主義の国にとっ捕まり、監獄に入れられる始末。でも、世の中に頑固な馬鹿はつきぬもの。今でも救世主ブンちゃんのため、無給で奉仕する信者に囲まれ麗しき余生を楽しんでいます。

このような輩は、我が日本では入国が許されぬはずですが、ブンちゃんの金に目がくらんだ政治業者が役所に手をまわしたようで、現在はぬくぬくと日本でも活動しているようです。

電車のなかで、このブンちゃんの自叙伝が発売されるとの広告を見かけてビックリ。20年以上前、散々叩かれたはずのブンちゃんが、再び活躍しているとは驚くしかありません。

もう忘れてしまった人もいるでしょうが、くれぐれもブンちゃんの口車には乗らないように。
コメント (8)
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