ヌマンタの書斎

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自衛隊の再編成

2014-01-20 13:53:00 | 社会・政治・一般

日本のマスコミは、報じるべき重要なニュースを報じず、自らの意向に沿ったニュースを意図的に騒ぎ立てる悪癖があります。

最近ですと、安倍首相の靖国参拝と日韓、日中の関係悪化を騒ぎ立て、尖閣諸島問題にまで波及させて、反日自虐報道を繰り返しています。

その一方で、非常に重要なニュースを軽視して、まともに報道しない。実は昨年から日本の国防体制は大きく変わりつつあるのです。いわゆる自衛隊の内部改革であり、具体的には組織の構成の大規模な変更が実施されだしたことです。

元々日本は憲法で軍隊の保持を禁止しているにもかかわらず、自衛隊と称する軍隊を保有しています。この自衛隊という軍隊は、自国防衛というよりも在日米軍基地の防御及び太平洋艦隊の防御を目的として編成されています。

すなわち、アメリカの対ソ連目的の軍事体制の一環としての位置づけが自衛隊の存在価値でした。だからこそ、北海道にソ連軍の侵略を防ぐため、陸上自衛隊の主力を配置し、青森に航空自衛隊の主力を配備していたのです。そして海上自衛隊は、アメリカ太平洋艦隊の対潜水艦目的の防衛艦隊として構成されてきたのです。

しかし冷戦が終結し、ソ連がアメリカの主要な敵ではなくなる一方、唯一の超大国となったアメリカに対して、非正規軍事組織(テロリスト)による局所的低圧軍事行動(テロ)が頻発するようになったのです。

この変化に対応するため、アメリカ軍は世界に散らばっていた軍事拠点を沖縄をはじめとして四か所に集約し、多くの基地を閉鎖しました。同時に世界最強の軍事力の軽量化を図るようになりました。

60tを超す超重量級戦車を、20t程度の多軸走輪武装装甲車に変えて、紛争地点に迅速に配置できるようにしました。また、世界最高水準の戦闘機を敢えて生産中止させて、代わりに無人の航空機を多数配置させて人的損失を減らすようにしています。

このアメリカ軍の軍事面での変革は1990年代に始まり、今も続けられています。その第二弾として、日本やイギリスなどの同盟国の軍事力を、アメリカの新体制に合わせて再編成させることを始めたのが昨年からなのです。

自衛隊は、従来の師団構成を大きく変更し、小規模ながら高性能高機能な部隊編成に変えて、テロへの対応はもちろん、離島防衛といった従来にはなかった体制に変更することになります。

そのための予算編成が、実際に組まれており、順次実施されるようになったのです。具体的には輸送自衛艦と呼ばれるヘリ空母の配備と、垂直離発着機であるオスプレイ搭載に向けてのアメリカでの訓練などが該当します。

軍事音痴な日本のマスコミが、安倍首相の靖国参拝と絡めて尖閣諸島問題に対応しての自衛隊の再編成なのかと間抜けな質問をしていました。

まったく無関係です。靖国問題があろうとなからろうと、また尖閣諸島問題があろうとなかろうと、この自衛隊の再編成は実施されていたはずです。なぜなら、その基本計画は10年以上前に立案されたものだからです。

オバマ政権が日本と、シナやコリアとの関係悪化を危惧しようとしまいと、米軍再編に対応した自衛隊の再編成は粛々と実施されていたはずです。いくらコリアの陰口大統領が騒ごうと、シナの口先番長が睨みをきかせようとしても、この自衛隊再編は10年以上前の長期的視点に立ってのものであるのです。

安倍首相が靖国参拝をしようとしまいと、この再編成は必ず実施されていたでしょう。このような重要な政策の変更をまともに報じない日本のマスコミのレベルの低さにはウンザリします。

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