ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

美女と野獣 

2014-11-19 13:56:00 | 映画

ディズニーの影響力は凄い。

だからこそ、ディズニー映画ではない童話映画を観ると、けっこう新鮮な感覚を覚えることが多い。表題の作は、数年前にディズニーがアニメ映画として発表し、けっこうなヒット作となっていた。

私は映画館ではなく、DVDで観たのだが大まかなストーリーは覚えていた。しかし、映画館に飛び込んでタイミングだけでこの実写版「美女と野獣」を観たのであるが、決して退屈することなく、むしろ新鮮な気持ちで楽しめた。

とはいえ、最初はフランス語でナレーションが始まったので驚いた。ありゃ、これフランス映画(正確には仏独合作)だったのか。もちろん日本語の字幕があるので、困りはしなかった。

上手く言えないが、いかにダークな雰囲気を出そうと、アメリカ映画とヨーロッパ映画では、暗さの質が違う。光に対比させた暗さがアメリカ映画ならば、暗さがそれ自体自然に存在するのがヨーロッパ映画ではないかと思うことがある。

もっといえば、人工的な明るさを感じるのがアメリカ映画ならば、自然光がヨーロッパ映画なのかもしれない。もちろん監督によってもかなり違いがあるので、例外は多々あることは承知している。

どちらが良いとか悪いとかではなく、それが個性なのだと割り切っている。実際、この映画はもし仮に英語で吹き替えがされていたとしても、アメリカ映画ではないことが分かる。色彩感覚というか、光の使い方がかなり違うのだ。

更に付け加えるのなら、アメリカ、とりわけディズニー映画ではありえない場面、つまりラブシーンだが、これがあることで大人の鑑賞に堪えうる童話の実写化映画として成功しているように思う。もちろん露骨ではないが、十分にセクシーな場面はかなりある。

率直に言って、如何に美人のヒロインを出そうと、男は顔立ちだけでなく色気にも関心を抱くのだから、このほうが自然に思える。実際、パーティドレスって奴は、不自然なくらいにバストを強調したデザインが多い。

アメリカ映画では、そのあたりは強調しないデザインで済ませているが、さすがにヨーロッパは違う。王子様がメロメロなのもよく分かる。このほうがリアルだと思うな。

私が驚いたのは、終盤の巨人の登場場面。あれ?これ、どこかで観たような・・・もしかして大魔神?

後で調べたら、監督さんは日本映画の「大魔神」のファンらしい。いやはや、これには驚いた。週末の二時間あまり、けっこう楽しい時間を過ごせましたよ。興味がありましたら是非どうぞ。

コメント (6)
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