実に素晴らしい。
南米選手権に初めてゲスト参加した日本サッカーの代表チームが、チリに0―4で惨敗である。
これだ、このような試合こそ私は望んでいたんだ。
戦術の進んだヨーロッパのサッカーとは一味違う南米のサッカーは、どちらかといえば日本では軽視されがちであった。でも、球際の厳しさ、一対一における激しさ、反則ギリギリのダーティプレイなどは、世界第一級の質を誇るのが南米である。
もし仮にチリを日本に招聘しての親善試合ならば、結果は真逆であった可能性は高い。しかし、南米選手権は伝統と格式ある公式の大会である。チリとしては全力をもって戦わねば、故国に顔向けできない。
その必死な覚悟のチリに、日本は無様に負けたのである。これぞ真の国際試合である。かつて日本が南米選手権に招待された時は、あいにく東日本大震災があり、やむなく辞退したことがある。
今回、ようやく叶った南米選手権への参加である。サッカー後進国であるアジアの大会では決して味わえぬ、レベルが高く厳しい国際試合に触れることこそ、今の日本に必要なことである。
全敗でも構わない。いや、むしろその方が望ましい。ロシア杯での幸運を実力だと思いあがった日本サッカー界及び軽薄マスコミには良い薬である。機会がありましたら是非見て欲しい試合ばかりです。
アジアではトップクラスの日本(これは、これで立派ですけど)も、南米のチームの中に入れば下位のチームに過ぎない実情がよく分かると思いますよ。
追記(6/21)第二戦は強豪ウルグアイでしたが、意外にも2-2で引き分け。アウェイの地で引き分けなら合格点。若手主体からベテラン(岡崎、柴崎、川島)を配置したことにより、チームが引き締まりました。しっかりと良い経験を積み重ねて欲しいものです。