そう確信していたのが菅直人・前首相だ。先々週のことだが、銀行のロビーでソファーに座りながら順番を待っていた。まだ時間がかかりそうなので置いてある週刊誌を手に取ると、四国のお遍路さん姿の菅直人の写真が目に入った。
立ち話的なインタビューなようだが、辞め際でも高支持率を誇った小泉・元首相を引き合いにだして、正しくとも低支持なこともあるんだよねと記者に語っていたようだ。
瞬間的に血圧が30は上がったと思う。
呆れたモンチッチである。
ちなみにモンチッチとは、とぼけた表情の猿のヌイグルミである。真剣に怒るには相応しくない状況で、気持ちを落ちつかせるとき、私はあの暢気な猿を思い出すことにしている。
モンチッチを思い起こしながら、菅のようなバカのために高血圧を悪化させて、脳溢血などになったら、あまりに虚しい。だから、必死で気持ちを落ち着かせた。
政治の世界における正しさとは、ただ、ただ現実の社会における結果のみで証明される。菅政権のやった、あるいはしでかしたことで、日本の社会に大きく貢献したことがあったというのか。
東日本大震災は、未曾有の災害ではあったが、その後の対応の拙さは、あきらかに人災。しかも、政治がやるべきことをやらずに誤魔化しからであろう。
原発事故と、その後の対応は後手後手にまわり、過度な放射能ヒステリーを引き起こし、社会不安を増長させたのは、間違いなく菅内閣の責任だ。
災害復興を第一優先にするといいつつ、党内のとりまとめに失敗し、野党との協議に失敗し、予算を大きく滞らせた最大の戦犯は、菅内閣に他ならない。
長年、自分たちを支援してくれた少数意見の持ち主たちの主張にばかり耳を傾け、大多数の国民の声を無視したがゆえの支持率の低下である。
少数意見でも正しいなんて、どんでもない思い上がりだ。間違っているからこそ、長年少数意見であった現実から目をそらし続けた愚かさこそが、低い支持率に他ならない。
あたしゃ、一刻も早く民主党政権が崩壊することを望んでやみません。そして最後に菅直人に一言。四国のお遍路をやる暇があるなら、東北の被災地をお遍路姿で巡礼してみろ。最高権力者として、何をすべきで、何をやらずにすませたのか、その結末をその目で見て懺悔しろ。