
Photo by Ume氏
台風11号接近の影響だろう、午前中はあれほど天気がよかったのに、いつの間にかぶ厚い雲が空の大方を占めてしまい、放牧地に射していた日の光も薄れて勢いがない。明日は荊口から石堂越えを半対峠まで登り、半対峠からは尾根道を歩き、高座岩、本家・御所平峠を経て、法華道の栗田口へ下る登山道の調査を予定していたが、この天気の様子では延期した方がよいかも知れない。
実は法華道には諏訪神社口と赤坂・栗田口の二つの登路があって、600余年という長い間には時代により、二つの道が盛衰を繰り返しながら利用されてきたに違いない。この古道にさらに遡ること300年以上も昔、西暦で言えば900年代、甲斐の牧から京の都へ馬を運ぶ際に使われたという伝説の道があり、それが石堂越えという、山室川の谷に残るもう一つの古道である。その一部が栗田から半対峠間の山中に、それらしき何らかの跡をまだ残しているのか以前から関心があり、今回の踏査で是非確認してみたいと考えていた。
この調査は一人ではやらない。きっかけを作ってくれた人たちがいる。この人たちは山室に移り住んで、ある人は地域活性化を考え、ある人は馬で農林の作業をやろうとしたり、またある人は不登校問題に取り組んだりと、それぞれがそれなりに独自のやりがいを探し、見付けて頑張って生きている。その彼ら彼女らが今年の夏、3泊4日をかけて馬と子供を連れて入笠へやってくる計画を立てたのだが、どうもそのコースのうち二つの古道が不案内のため、お節介を焼く羽目になってしまったのだ。つまり、下見に同行するということに。(つづく)

Photo by Ume氏
この写真は何年も前に撮影されたもので、当時はこのようにヤナギランの群生を入笠のあちこちで見かけたっそうだが、今はもうそういう光景には出くわせなくなってしまった。

「一番いい顔をしな」と言って撮ってあげた4日前の3人組

テイ沢の下から6番目の丸太橋 Photo by Ms Shuhko
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