入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

        「夏」 (25)

2015年07月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


  昨夜、夕焼けを見ようといつもの場所へ行ったら、西の方角はあいにくの厚い雲で、ふと見上げた頭上の雲がまさに茜色に染まり出していた。急いでもっと広い空の見える高台に移動すると、白い月と夕焼け雲が、入笠山の上に浮かぶように見えていた。
 山の人になって今朝、2時半に起きて外に出てみると、満天の星の圧倒的な輝きにに驚かされた。すでに月の光の影響はなく、牧場(ここ)だけの夏の夜空が広く、深く、壮大な眺めを見せていた。
 星空はいつ眺めてもいい。「無窮の遠(おち)」という言葉は讃美歌で知ったが、この言葉以上にこの宇宙の広大さを、深遠を、実感させてくれる言葉を知らない。確かにキリスト教が説くように、「私たちは終点」ではなかった。「み空」はわれわれのためにあるのではなかった。偶々宇宙の極小域のそのまた小さな惑星に生まれた、ちっぽけな存在でしかなかったことを近代の科学は解明し、われわれはそれを受け入れた。星空を眺めれば、その認識がむしろ、何も語らぬ暗黒の宇宙の途方もなさを、不可知であることを、かえって逆に抗いようもなく、ひしひしと感じさせてくれる。
 敬虔な信徒であったあの人たちとは違い、人類がとるにたりない矮小な存在であろうとも、そんな事実に不服であったり、「「耐えられない重荷」だと思うことはない。



 撮影隊は予定通り、朝の6時ごろにやって来た。しかしこういう時に限って、牧場は深い霧に覆われてしまった。それでも辛抱強く待ち、9時過ぎにやっと撮影が始まった。
 ・・・そしてまた長い一日が過ぎ、たった一日の縁かも知れないが無事終えた撮影隊一行を、夕暮れの中に見送る安堵感もいいものだ。プロジェクトの成功を祈る。

 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27年の営業案内」を、また星空に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。







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