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Photo by Ume氏
午前5時、朝はまだ、雲が流れ、霧が湧き、今日一日の天候を決めかねているようだ。権兵衛山は例のごとく霧に閉ざされたままだが、その霧はここまでは下りてこない。少し明るくなって青空が透けて見えるかと思うと、また別の雲というのか、霧というのか、灰色や白いベールが執拗なまでにそれを邪魔する。どういう大気の状況ににあると、これほど空は主体性を失ってしまうのだろう。
囲い罠の中の鹿が活動を始めたようだ。昨日は丘の上の草むらに身を潜めて終日姿を見せなかったが、こんな夜明けの平穏な一時なら安心だと分かるのだろう。その実、自分たちを捕えた張本人にさっきからじっと、その行動を見られていることも知らず。
罠に閉じ込められたばかりのころは4頭がいつも一緒に行動していたが、今見ていると単独でフェンスに沿って、慎重に下の方に下りてくる鹿もいる。何とか今のうちに、脱出口を見付けようとしているのだろう。これ以上見ていては情が移るばかりだ、止そう。
優柔不断な朝も、ようやく青い空を覗かせ始めた。高い空を一羽の鳥が東の方に飛んでいく。
久しぶりに夕立が来た。ただ雷鳴は聞こえず、管理棟に戻ってきて間もなく、雨も止んだ。上空の雲はそれほど厚くはないのか、目の前の森には、夕暮れ時の日の光をそれとなく感ずるほどの明るさがある。何だか今に虹も出そうな雰囲気だ。
今夜で山の人になって三晩を迎える。冷凍庫にはまだ肉や魚があるが、冷蔵庫には卵と納豆ぐらいしかない。ここで暮らしているとどうしても、食はおろそかになるが、まずは風呂に入り、それからだ。実は今朝は1時半に目が覚めてしまい、それから寝てない。汗を流し、FMZ君の送ってくれたビールを有難く飲めば、暮色に染まる牧場(まきば)の夕暮れがまた一段と趣きを深め、一夜の天国への近道を教えてくれるだろう。
Ume氏は仙丈へライチョウの取材にいったようだが、その後どうしたことか。8月12日からのペルセウス座流星群、天文ファンの間では期待が高いが、かんと・TBI氏グループ以外に、その方面からの問い合わせはY先生だけだ。天文ファン、どうした!?
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