Photo by Ume氏
午前4時、気温13度C.晴れ。外に出てみると、明け始めた空に上弦の月が、まだ輝きを残して見えていた。今朝はチュウチュウチチの鳴く声が、いつもの朝よりもよく聞こえるが、先ほどまで鳴いていたカッコウはどこかへ行ってしまったようだ。Ume氏が昨夜来撮影に奮闘しているはずだが、まだここには来ていない。
やはり朝は今朝のように、一日の好天を約束しながらゆっくりと明けていくのがいい。まだ森は暗いマスでしかなかったが、今そこに薄い霧が生まれ、、あっという間に辺りを白く覆ってしまった。ほどなく陽が昇れば緑の森が復活するだろうが、それにしても、この霧の立ち込めたいかにも山の朝らしい朝は、どこからともなく力が湧いてくる。
霧が薄れ再び権兵衛山が姿を現すと、その中腹にひと塊の霧を抱いたまま、山は朝日を浴びて染まり始めた。
コバギボウシ Photo by Ume氏
昼を過ぎると気温も上がり、寒暖計は23度Cを指している。真っ青な空の色も、太陽の光がつくる森の陰影も、正しくここのなんとなく間延びした、夏の午後だ。さっきから聞こえてくる虫の羽音も、その弛緩した雰囲気に一役買っている。
朝型Ume氏が来てコーヒーを飲んでいたら、北原のお師匠もやってきた。師匠はハナビラタケにすっかりはまってしまい、クマ笹の深い落葉松の森の中に吸い込まれるように消えていった。元気だ。
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