網状星雲 Photo by かんと氏
この星雲を見て、無窮の遠(おち)を感ずることは難しい。しかし、背景にある無数の光の点が、広大な無辺の一画を暗示してくれてるとは思う。人が星空に惹かれるのは、その美しさもあるのだろうが、われわれの実生活には存在しない「永遠・無窮」を垣間見ることができるからではないだろうか。
宇宙の誕生が138億年前、それに対しわれわれの直接の祖先がアフリカを旅立ったのはわずか10万年前と考えられている。太陽の光が地球に届くまでには8分もかかると知り、すぐ頭上に見えているお天道様への距離的な認識が変わった。かと思えば、今や億光年の距離で宇宙は語られるようになった。あらゆることが、この小さな惑星で起きていることと、今解明されつつある宇宙とは桁違いに違う。いや、桁では済まない。われわれの地球を、広大な海のどこかに浮遊するプランクトンにでもなぞらえてみても、きっと正しくはないだろう。
宇宙を表現するのに、「無窮の遠(おち)」という言葉ほどしっくりする言葉を知らない。原文はどんなで、誰がこんな名訳をしたのか不明なまま、この呟きでも使わせてもらっている。一般の人の感覚からすれば、宇宙は空間的にも広大だが、時間的にも限りがないと言ってもいいと思うが、対して我々はせいぜい100年も生きられない。そこら辺のことを、宇宙は我々に語り掛けてくれているような気がする。
ガリレオもアインシュタインも、はたまたハッブルも、きっと、そのことを痛感しながら、広げてしまった宇宙の姿に当惑していたのではないだろうか。「無窮の謎」の箱を開けてしまったと。
昨日紹介できなかった定春クン。電子の宇宙を彷徨い、ようやく現る。口直しにどうぞ。夜が明けてきた。
小屋は、当面ですが8月は8日から16日、21日から24日、そして9月は3日から6日、12日から15日、26日から29日が貸切りで埋まっています。どうしてもという場合、他に10畳2間あります。また変更の可能性もあり、予約時に確認願います。
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