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きょうは午後になって、権兵衛山が姿を見せた。やはり気のせいではなくて、まだ8月だというのにあの山の中腹は茶色味を帯びてきた。ちょうど鉄塔の下の中央部で、山全体というわけではない。空にも時々青空が広がるが、何にしてもはっきりとしない中途半端な天気が続く。
稲穂は垂れ、蕎麦は白い花を咲かせ、ススキの穂が目立つようになったのはいいが、またしても九州北部は大雨による深刻な被害で、死亡者まで出てしまった。「河川の氾濫、土砂災害の恐れ」に対する警報は当然だとしても、こういう大被害の起きそうな場所には、避難以外に、もっと事前の対策が打てないのだろうか。「国土強靭化」なんて大層な言葉を耳にした気もするが。
NHKは災害情報を最優先にしているらしいが、午後7時の天気予報はあまりに大まか過ぎ、あれで実際の避難行動に繫がるかは疑問だ。その点最近は、有料ながらかなり狭い範囲の、相当正確な気象予報も入手できるようになっていると聞く。日本国中どこでもとはいかないだろうが、自治体などで利用できるなら、上手な方法を考えてみてはどうだろうか。
日が短くなり夕暮れ時に帰ると、鹿をよく見る。逃げる時、道路が濡れているとあの足では滑るらしくよく転ぶ。特に小鹿はそうで、まだDNAには舗装路に対する走り方は組み込まれていないのか、成長の過程で学ぶしかないようだ。あの勢いで藪の中や急な斜面に飛び込んでいくのだから怪我だってするだろうし、悪くすれば死ぬこともあると思う。しかしその頭数はまだ、腹が立つほど多い。
牧草ばかりでなく、牧柵の被害も大半は鹿。ステンであれ鉄であれ、バラ線を支柱に留めてるあの針金を何故、どうやって切るのか知りたいものだ。普段は実に上手にバラ線の間を擦り抜けていくのに。
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