牧場(まきば)の朝は早い。午前5時、先程まで羊雲が出ていた。日中はまだ夏の余力はあっても、朝夕はもうここには忍び寄る秋の気配を感ずる。今は短かった夏を送り、ひと仕事終えた後のような安堵感を感じているが、実際には気苦労の多い牛の世話は10月まで続くし、それにまだ撮影が終わったわけではない。朝霧に濡れた放牧地のどこからか早起きの牛の声がした。
燃える火を眺めながら、彼女は何を思っていたのだろう。「初秋」という言葉が浮かんできてもおかしくないような昨夜だったが、それを意識していたのかどうかは聞きそびれた。それどころか、大酌のせいでこんな写真を撮ったことも朝になって分かった(撮影もここへの掲載も、本人からの承諾を得てます)。
まるで行きずりのような夏にも盆踊りがあって、またこんな焚火の風景もあって、それなりにキャンプ場も賑わった。そして、毎年来てくれる幾つもの顔を見送った。彼らも彼女らも「また来ます」が別れの言葉だ。誰もいなくなった饗宴の跡地にはマーガレットとワレモコウが風に揺れていた。
きょうから独り言の題名を「夏」から「晩夏」にしました。
KOTANIさんケイさん、通信拝受。ここを気に入ってもらえて良かったです。また、是非クラークや星について語ってください。赤羽さん、以前に狼のPeeか何かで試したことはあります。やり方にも問題がありましたが、効果はありませんでした。5キロで1千リットルなら、ここでは2千リットル以上が必要になります。費用を考えても、やはり、ホルモンを狂わす方法がもっとも有効だと思いますが、現在は法律の壁があるようです。
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