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昨夜の雨に桜の花を案じたが、そうでもなかった。その一方で、一足開花の早かった庭の梅の花は3本とも、あっさりと花を散らせてしまっていた。まだうそ寒かったころから、春の訪れを告げてくれた花だっただけに、その呆気なさが、見送れずに去った身内のような気がした。
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白血病と闘った女子競泳選手の、東京五輪への参加資格獲得が話題になっている。問題の多い聖火リレー以上に、この快挙は五輪の機運を盛り上げたかも知れない。選手個人の努力やその成果を称えるのにやぶさかではないが、これで、五輪の抱える諸問題が霞んでしまうのであれば、いかがなものかと思う。
大会に関わる民間委託の事業者への人件費として、日額30万円などという高額が想定されているという報道(毎日新聞4月1日)があり驚いたばかりだが、それ以前の招致に関しても胡散臭い話が付きまとう。まあ、CMに登場する著名人や、1時間ばかり雑談してしこたま講演料を取っていく文化人とか呼ばれる人も結構いるから、それと比べたら実際の「日当」はこの半分ほどになるらしいし、このくらいの金額は、と思わぬでもない。
ともかく、これでも分かるようにかなり特定の企業、人たちが、秘かにオイシイ思いをしているのがこの五輪の一面でもあるようだ。五輪憲章の高邁な理念ががさんざん語られ、五輪は金ぴかに磨かれて輝いたかと思ったが、はしなくもまた地金が出てしまった。
このごろあまり耳にしなくなったが、欧州委員会に勤める職員の給与が高額だと問題になった。国連とIOCを一緒くたにするのはどちらの側にしても迷惑だろうが、どうも国際的な組織で働く人たちは慎みよりか、お手盛りが巧みだと言えないだろうか。
今、五輪の開催とcovid-19のワクチン、どちらを選ぶと聞かれたら、どんな結果が出るだろう。また、ワクチンの副作用を恐れる人がかなりいるようだが、若者は重症化しないと信じて紅灯の巷に出没する輩と、どちらがこの感染症に対する態度として正しいのか。そうした不安や疑問が解消され、解答が出るまでには、まだまだ日を要するだろう。
久しぶりに北原のお師匠から電話があった。「元気で困るほどよ」と、何よりだ。
本日はこの辺で。