
小鳥が来てチイチクやっている。野良猫だろうか、妖しい声を立てて走り去っていった。来る日も来る日もあれだけ見つめ続けたら、ついに耐えられなくなったらしく、古い片葉のカタクリからさらに小さな対の葉が生え、その間から花芽まで出てきた。毎年片葉しか生えず花が咲かないのは、HALが踏みつけたせいにしていたが、そうではなかった。
友人の花好きで草花に詳しいM村君によれば、カタクリの場合は両葉が揃い、花を咲かせるまでには年月が必要だと言っていた。先日、西山に行ってみたときは、かつてあれほど盛大に花を咲かせていたカタクリがほとんど片葉だったと伝えたら、それは誰かが古い株ばかりを採取したからだろうとの説明。そして、初めてここの群落を目にした時のような辺り一面がカタクリの花の丘に戻るまでには、これから何年もが必要だろうとも。
偶然ここに行った時は誰かが植えたのかと疑ったほど、赤土の斜面に見事に無数の花が咲いていた。しかし今はすっかり灌木が生えてきて、すっかり様子が変わってしまった。しかし、それならその方がカタクリにとってはいいだろうと、つい秘密の沢で自分だけが大物のイワナだかヤマメを独占したい釣師のような気持になっていた。


そろそろ、小屋やキャンプ場の営業案内をと思いながら、あまり積極的にはなれないでいる。covid-19に対する自粛疲れの反動とかで紅灯の巷を徘徊する人たち、それに合わせて急増している感染者の数に気が重くなるからだ。
長野県などは連日、感染者の大半が無症状者であったり、軽症だと報じている。聞きようによっては、罹っても大したことないよと言っているようなものではないのか。人々の警戒感を緩める効果の他に、どれほどの意味があるのかと疑問に思う。
少子化が案じられている今、この感染症に罹ると将来の生殖能力に影響する疑いがあるなんて、きょう目にした某週刊誌の宣伝広告、いわく「少子化を18年進めた」と。記事を読んでいないから何も分からないが、もし真実なら由々しきことではあるまいか。豚コレラ以降、イノシシの数も激減したようだが、ウーン。
本日はこの辺で。