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きょうは雨。一昨日の目的を果たせなかった「風越峠」のことを思い返している。何の準備もせずに、急の思い付きで出掛け、余裕のない思いをした。夜這いに拘るわけではないが、そのために往復した峠道だともいうから、もっと簡単に行けるものと勝手に考えていた。とにかく、今年はもう無理かも知れないが、次に行く機会が楽しみになった。やはり、あの古(いにしえ)の山道を行くには一昨日のように季節は春、山桜の咲くころがいいだろう。
峠への行き方を教えてくれ、ウドをくれた人のことは一寸だけだが呟いたが、実はあの日、その人以外にも親切な人に出会った。
蟹沢の集落を過ぎ、さらに林道を進んでいくと、伐採した材木を重機で積み上げている作業者がいた。現場は一段高い所で、声が届くか分からないまま問いかけてみると、重機を操作していた人はわざわざエンジンを止めて降りてきてくれた。生憎その人はそんな峠のことなど知らなかったが、こっちの詮もない関心、興味に作業を中断してまで相手をしてくれ有難かった。恐縮もした。
最近の沢山(さわやま)では各所で伐採作業が行われたらしく、林道のあちこちに伐り出した材木の山が目に付いた。材木運搬中の大型トラックなどと出くわしでもしたらと、未知の山道をヒヤヒヤしながら車を走らせていたら、やはり危惧していたことが現実になった。
かなり急な山道だったが、相手は先の見えない大曲りから突然現れた。道を譲ろうにも、それをするにはかなり戻らなければならず、咄嗟に側溝へ車を乗り入れた。しかしそれでは充分な幅員が確保できず、やはり下がるしかないと、足場の悪い場所から脱出にモタモタしていると、その材木を満載したトラックが急な坂道を後進し始めた。そして、すれ違いのできる場所まで下がって、こちらの車が通行するのを待っていてくれた。
入笠でもこういう経験は何度となくしている。しかし、材木を積んだ大型トラックが、未舗装の坂道を後進までして道を譲ってくれた経験などは一度とてない。頭が下がった。感動までした。
後で分かったのだが、風越峠へは蟹沢の集落が終わる辺りに古道の入り口があり、その標識も備えられていた。にもかかわらず見落とし、そのまま林道を奥へおくへと行ってしまったというわけで、あの辺りだろうという勝手な思い込みがいけなかったと反省している。
なお沢山(さわやま)に入ると、一般車両の通行できない林業関係者専用の道路が多く、簡単気楽に行けるような山道ではない。要注意。
今年の営業案内は下線部をクリックして「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(令和3年)」をご覧ください。明日は沈黙します。