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越年は入笠ですると決めてもう何年にもなる。同じ目的で小屋を訪れる人がいることもあるが、一人で過ごす方が多かった。ただ、前提としては車で行くと決めていて、今回のようにそれがかなわずに歩いていったことは初めてだったと思う。年が明けないうちにあれほどの降雪があったのは過去に記憶がない。
厳冬期、いよいよ車では行けなくなると法華道か、今回のようにオオダオ(芝平峠)経由で林道を行くことになる。法華道は距離が短いぶん、斜度はきつい所もあるが約3時間くらい、早い時は2時間で行ったこともある。
それに対して今回の林道は、家を出る時には法華道を行くつもりでスノーシューズを用意しておいたのに、偶々あそこまで無理して車で行けたので、ならばと山スキーに変更した。もしや、という少しでも楽をしたいという品のない根性が頭をもたげ、その結果、林道を行くことになったわけだ。
峠から池の平までは緩やかな上りが続くが、その先はド日陰の大曲がりと、牧場内の初の沢を過ぎてから弁天様の三叉路までダラダラとした上りが続くくらいだ。今回もそうだが、下りでさえシールを外さずに歩くと言えば、分かると思う。問題は、あのような深雪を目当てに来る重武装した車の残した轍だろう。
そこへいくと法華道はまず人と出会うこともなく静かで、山椒小屋跡まで行けば大した登りもなくなり、そこからは古い林道を辿るもよし、自分流の登路を雪の林の中に見付けて行くもよし、御所平、あるいは同峠ぐらいまでは気分よく行けるだろう。峠から小屋までなら30分もあれば間違いない。山スキーで行ったこともあるが、この山道はやはりスノーシューズの方が適している。
以前にも呟いたが、スノーシューズの方がスキーと比べれば扱いやすい。スキーの場合はある程度の技術も必要となるし、それと、スノーシューズは山靴が使えるが、昨今の山スキーは専用の靴が必要になる。これが、昨日呟いた纏足(てんそく)用の木靴、と言えばいいのか、とにかくスキー靴の底にお愛想程度の靴底があるだけで、スキー靴と変わりはない。
それと、もしスキーの金具が故障でもしたら万事休すである。ジルブレッタと比べ、今のスキーは滑降が目的のため金具は複雑で、その分故障の心配がある。
スキーメーカーにすれば移動はスノーシューズに譲り、スキー場ではできない冒険的なスキー、何とか言ったか、バックカントリースキーとやらを流行らせたいのだろう。しかし、多分思惑通りにはいかず、この世界も早晩ボードに主流を譲る羽目になるだろう。
山スキーの方が歩幅が長くとれ、意外と早い気がする。しかし、せっかちな性分だとつい先を急ぐから、結構立ち止まって息を整える回数も増える、とこれは自分のこと。それと、ストックは長めの伸縮できるのがオススメ。
本日はこの辺で。