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胎児のARFI超音波診断に注意喚起

2017年06月21日 21時19分59秒 | 医療情報
胎児のARFI超音波診断に注意喚起
日本超音波医学会、「安全性確認不十分」「照射すべきでない」
日本超音波医学会2017年6月21日 (水)配信 産婦人科疾患その他

 日本超音波医学会はこのほど、音響放射力インパルス(ARFI)を伴う超音波の生体組織への影響について、注意喚起文を学会ホームページに掲載した。胎児に対するARFIの安全性は十分に確認されていないとし、「照射すべきでない」と注意を促している。
 ARFIは組織の硬さを計測する手法のひとつ。音響放射圧を用いて軟部組織を微小変位させ、変位した量を超音波で測定する。同手法を応用した超音波診断装置は2008年から市販されている。注意喚起文によると、同手法で用いられる音響放射力インパルスを伴う超音波は、従来のBモードやパルスドプラ法における超音波と比べてパルス持続時間が非常に長いことから、生体内での温度上昇や組織への影響、出血、造影剤投与後の生体作用の増大などが懸念されている。
 同学会の機器及び安全に関する委員会は、動物実験において音響出力の上限とされるMI1.9以下でも生体作用が確認されたとし、ARFIの生体への安全性に懸念を表明。現状では、特に胎児への安全性は医学的なコンセンサスとして確認されていないことから、胎児にARFIを照射すべきではないと判断したという。胎児にARFIを照射する研究を実施する場合には、安全性と倫理的な配慮を詳細に検討のうえ開始するよう求めている。

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