てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

金ボタル

2006-07-13 09:21:16 | 暮らしと生活
 12日付山陽新聞一面に、神秘の輝きを放つ“金ボタル(ヒメボタル)”が載った。かねがね一度は観てみたいと念じていたので、新見市哲多町蚊家にある天王八幡神社を訪れた。
 この記事に誘われての大勢の人出を承知で早めに現着したが、果たしてベストポジションにはカメラの放列が敷かれ、ざっと300人を超す観光客が、8時ごろからの出番をじーっと待つ。

 やがて静かな光が天の川のように、社叢のクマザサの茂みを覆う。陸棲で雌は飛ぶことができず、雄も高くは飛ばないため、夕闇の中で瞬く黄金の光はまるで宝石をちりばめたよう。

 普通のホタルが黄緑色でゆっくりと“ピカーッ、ピカーッ”と光ってはスーッと消えいくのに比べ、ヒメボタルは金色で“チカチカ”とせわしなく光る。まるで調子の狂ったウインカーのようだ。
 こうして目前に広がる光景は、描いていたイメージとは異なる。何せ数が多いので、長時間・多重露光の合成写真で捉えると、このような光景となる。少し錯覚していた。今回、写真撮影は技術的に叶わず、しっかりと自身の網膜に焼き付けた。

 当地は天然記念物金ボタルの全国有数の生息地にもかかわらず、受け入れ態勢が乏しい。
 道中の案内標識も分かりにくく、少ない駐車場からの天王八幡神社へのアプローチは急峻な山道が、年寄りや子どもの訪問を阻む。
 ホタル保存管理料として100円の徴収ではどだい無理。もっと料金をアップしてでも整備料にあてて、一層のこと町おこしに取り組んだらどうだろうか。もっともホタルのシーズンが、たった10日前後と短期間なのが難点だが。

  
  天王八幡神社の社叢で“ヒメたち”の登場を待つ
  
コメント (3)
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