早朝から小1時間、田圃の取水口の細工に大汗を流していると、背後で「こんな日に田に入るとは・・・」と、大きな声がする。ビックリして振り返ると、隣の畑のおねえさんに向けて発せられたものだった。
「こんな日」とは、「餓鬼の首」のこと? ならば閻魔賽日といって地獄の公休日であり、獄の釜の蓋が開く日で、餓鬼が出入り自由になると伝えられる。この世にいるものは身を慎んで日を過ごさなければならない。野に出て働いてもいけないなどといわれていることは知っている。然りとて、この時期の水回りだけは片時も欠かせない。好き好んで朝から汗を流している訳ではない。
冒頭の大声の主は毎朝イヌを散歩させている人で、隣のおねえさんの畑前が仲間の溜まり場になっている。
おねえさんとは顔なじみで先述の一言がブラックジョークの乗りで話せる間柄なのかも知れないが、当方とは何の面識もない人である。何とも耳障りで、不用意な発言ではないか。
が、よくよく考えると敢えて「餓鬼の首」にまであくせく働かずとも、年に2度(1月16日と8月16日)しかない、こういう時こそ何もせず団欒に徹するのが人の道ということなのか。冒頭の一言にカリカリ来るようでは、まだ修業が足りん。もっと大らかにと自戒したのだった。
次男が盆帰省からUターンする際の一言、「熱中症にはくれぐれも気をつけて!」が脳裏をかすめた。
「こんな日」とは、「餓鬼の首」のこと? ならば閻魔賽日といって地獄の公休日であり、獄の釜の蓋が開く日で、餓鬼が出入り自由になると伝えられる。この世にいるものは身を慎んで日を過ごさなければならない。野に出て働いてもいけないなどといわれていることは知っている。然りとて、この時期の水回りだけは片時も欠かせない。好き好んで朝から汗を流している訳ではない。
冒頭の大声の主は毎朝イヌを散歩させている人で、隣のおねえさんの畑前が仲間の溜まり場になっている。
おねえさんとは顔なじみで先述の一言がブラックジョークの乗りで話せる間柄なのかも知れないが、当方とは何の面識もない人である。何とも耳障りで、不用意な発言ではないか。
が、よくよく考えると敢えて「餓鬼の首」にまであくせく働かずとも、年に2度(1月16日と8月16日)しかない、こういう時こそ何もせず団欒に徹するのが人の道ということなのか。冒頭の一言にカリカリ来るようでは、まだ修業が足りん。もっと大らかにと自戒したのだった。
次男が盆帰省からUターンする際の一言、「熱中症にはくれぐれも気をつけて!」が脳裏をかすめた。