てすさび日誌

哀しき宮仕えを早期リタイアし、“サンデー毎日”のomorinが生活の一コマや雑感を認めた日誌です(2005/4/20~)

クレッシェンドの生き方

2010-08-30 10:29:00 | 暮らしと生活
 最近のギターレッスンで先生から、一に「フォーム」、二に「運指」、三に「曲奏(曲内容)」との指摘を受けた。

 曲奏で強弱を表すものとして、クレッシェンド=<(だんだん強く)、デクレッシェンド=>=ディミヌエンド(だんだん弱く)、アッチェレランド(だんだん速く)、リタルダンド(だんだんゆっくり)がある。他にもpp、p、mp、mf、f、ff、fpなど強弱を表す記号があるのだが、今は楽譜を追うのが精一杯で、曲奏まで気(指)が回らずおざなりになっているようだ。

 特に私の奏法の悪い癖で、デクレッシェンドで終わるところを、逆行してクレッシェンドで弾き終わるから始末が悪い。
 指示通りに指腹を使って、しかも弦を引っ張り上げるのではなく、包み込むように弱く弾くと曲奏が全く変わって、別の曲に聴こえてくるから不思議だ。

 話は逸れるが、日野原重明さんは、「クレッシェンドの生き方」を勧めておられる。
 曰く「老人になったらデクレッシェンドしてフェードアウトと考えてはいけません。精いっぱいクレッシェンドして、終わりよければすべてよし。そういう生き方がいいでしょう。人間はたとえ疾患を持っていても、心が病んでいなければ病人ではないんです。気が重かったり、心が晴れなかったりしたときは、大股でさっさと歩いてご覧なさい。そうすると姿勢がよくなって、少なくとも歩いている間は、心配ごとや悩みを忘れます。気分が変わります。僕は何度も試したからわかるんです」(朝日新聞2000年11月22日)

 私のギター奏法の悪い癖も、こと生き方に限っていえば理に適っているようだ。
コメント (6)
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